野生ペット小屋(2)

 

 

 

 

 

 

 

  1. 前回のあらすじ

    のび太がガス中毒と泥棒に憧れ、ママが「ごはんよォ!」と叫び倒す。





    とにかく前回を読んでいただくことをオススメします。最近疲れてるね僕。










    サバンナの夜は危険だったので、一晩だけ部屋でハナちゃんを保護したのび太とドラえもん。

    翌日、のび太がご機嫌であることに、いつもの3人が少しだけ興味を抱いているようです。

    この時点で、3人はのび太がペットを飼っている事実を知りません。最後までそうなんだけど。

    帰宅後、早速サバンナに戻ったハナちゃんに会いに行くのび太。

    この場面は非常に微笑ましく、良い飼い主の姿なんですけど、依存してるようにも見えるんですよね。

    大丈夫かなのび太。ただでさえメンヘラってたし。





    ついてきたドラえもんが、そろそろ乳離れさせようと進言。

    ミルクではなく、何か手ごろな食べ物を用意することになりました。

    のび太は野比家にあったバナナを持ってきます。その大きさは人間様が食べるサイズなので、

    これまた前回同様、ビッグライトで大きくして食べさせることにしました。

    ハナちゃんご機嫌な食事です。象は果物を食べますからね。

    しかし、この微笑ましい様子に釘を刺す一声が。





    ママ「のびちゃん、宿題は!?」




    小屋の外(野比家側)から聞こえてきたママの大声により、現実に戻される2人

    宿題やってから楽しめということなので、仕方ありません。

    そもそものび太は小学生で本業は学業をこなすこと。

    調教師でも飼育員でもないのです。

    宿題に取り掛かるのび太。

    何故かサバンナに机と宿題を持ち込んでいます

    ・・・自分の部屋でやれば?( ゚Д゚)

    のび太が宿題にかまっているため、ハナちゃんは退屈そうです。

    のび太に遊んで欲しいようですが、ドラえもんが必死にガード。

    「だめっ、勉強が終わるまで遊べないの。」

    と、ハナちゃんに諭します。ハナちゃん寂しそう(´・ω・`)

    この状況ですから、のび太だってハナちゃんと遊びたいはず。

    いつもより速いペースで宿題を片付けてしまいました。

    ちなみにその解答、あってるの?(゚∀゚;)






    腕相撲(のび太の右腕 vs ハナちゃんの鼻)、水遊びを経て今日も夕暮れ。

    部屋に戻るなり、ママに「毎日どこへいってるの?」と聞かれますが、まぁ答えづらい質問だこと。

    そこへパパが割り込んできて、

    「まあ良いじゃないか。日焼けするほど表で遊ぶのは良いことだ。」

    と、ママに言います。どうやら今日のパパは2人にとって良き理解者のようです

    これにより比較的自由になったのび太とドラえもんは、ハナちゃんと楽しい日々を過ごします。

    ハナちゃんに乗って散歩していると、象の群れに遭遇。

    その中で、1頭だけこちらから視線を逸らさない象がいました。

    鳴き声を発した後、のび太一行に向かってくる象。そして逃げ出す一行。

    何故、その象だけがこちらに向かってきたのでしょう。

    のび太とドラえもんは、もしかしたらあの象はハナちゃんの母親ではないか、と考えます。

    母親は子供のことを覚えているものです。子供の方は記憶になくとも・・・。

    しかしのび太は、今更勝手だとして、母親の元へ返すことを拒否します。

    確かに子供の動向に注意せずはぐれたのは母親の責任。勝手といえば勝手です。

    ですが筆者は思うのです。動物には本来あるべきところへ帰る権利があると。

    のび太はハナちゃんを保護し、ハナちゃんととても仲良しな関係を築きました。

    ですが、のび太はハナちゃんの親ではない

    友達なのです(キリッ)

    のび太は、二度とアフリカへ連れて行かないと決意し、ハナちゃんを自室で飼うことにします。

    サイズがサイズなので、ハナちゃんをスモールライトで小さくし、飼いやすい姿にしました。

    ドラえもんは、母親のもとへ返すべきだと主張しますが、それでものび太は拒否し続けました。







    ある日のこと、ハナちゃんが元気なくうずくまってしまいました。

    ドラえもん曰く、「日本の気候に合わず、風邪を引いてしまった」とのこと。

    サバンナ気候で生活していた動物が、比較すれば気温の低い日本で生活するのも厳しいでしょう。

    のび太はハナちゃんを心配します。ここでハナちゃんをサバンナへ帰すことに決めました。

    (別れは辛いけどハナちゃんが元気に育ってくれるなら・・・。)

    のび太はそう思ったのかもしれません。いや、確実にそう思ったでしょう。

    小屋の奥で母親が待っていることを確認したドラえもんとのび太は、

    ハナちゃんを母親に会わせ、帰ることを促します。

    「早く行きな。忘れたの?あれは君のママだよ。」

    ハナちゃんは母親と再会。そのまま群れに合流し、去って行きました。







    最後のコマ。

    のび太は部屋の窓から外を眺めていました。

    「ほっとしたような、寂しいような・・・・・・。」

    『・・・・・・』から、のび太の寂しさや悲しさと共に、ハナちゃんが無事に成長するよう祈っている様子が分かります。

    ドラえもんはそんなのび太を励ますようにこう言って物語を締めくくっています。




    「きっとアフリカで、幸せに暮らしているさ。」










    あれ?今回の2部は、かなーり真面目だった気がするけどどうですかね?

    1部では、藤子先生らしいちょこちょこ入り込んでいるユーモアが目立ちました。

    『メンヘラのび太』『バケツ満杯のミルクを要求するのび太』『キリンとカバを一蹴するのび太』など

    全部のび太のことだけど気にしないでよろしい。

    2部、つまり後半戦では良い話という感じが支配していました。

    たまにあるんですよ。ドラえもんにも感動の物語ってのが

    感動系は、このコンテンツであまり取り上げない傾向にありますが、

    ぼくよりダメなやつがきた』『思いだせ!あの日の感動(1)(2)』も、コミックスを読めば分かる感動的な要素があります。

    『おばあちゃんの思い出』『のび太の結婚前夜』の2つは感動系としては鉄板ですね・・・。あぁ、涙が出てくる。

    ドラえもん=ギャグテイストではないのも、お分かりいただけたと思います。




     

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