フリーターって案外暇ではないんです。ハルジオンです。
さて、あまりにも酷い投げやりな前フリですが、
久々にドラえもんテキストにも着手しましょう。
今回と次回はコミックス第29巻より『思いだせ!あの日の感動』をお送りします。
いつもの三行解説は今回は省略。
じっくりとお読みいただければ幸いです。
場面は野比家。
いきなりドラえもんの「おきろ〜っ、何時だと思ってんだ!!」という絶叫からスタートです。
次コマを見ずとも、またのび太が寝坊した事が分かります。
案の定、次コマでは布団から飛び起きたばかりののび太が、
パジャマ姿で右往左往しています。
それを見ているドラえもんも、汗を垂らしながら困り顔です。
いつもの事とはいえ、ドラえもんも苦労していますね。
ドラえもんの短い説教の後に、しょぼくれたのび太が、
「ほんと、もうつくづく嫌になった。」
と述べます。これもいつもの事だと筆者は思うのですが、
どうやらこの日ののび太さんはマジで嫌になったようです。
のび太
「そ〜だ!!学校へ行くのやめよう。」(`・ω・´)
ドラえもん
「なんだって!?」(゚A゚ ;)
ドラえもんの反応を見る限り、今日はいつもとは違うようです。
ドラえもんが、ムチャクチャ言ってるのび太を諭そうとしますが、
のび太は決意を固めたような様子で言い切ります。
「今の教育制度は僕に向いていないんだよ!」
何を言ってるんだ君。とまぁいきなりの教育批判です。
マジな顔つきで誰に何を言われても考えは曲げないという姿勢。
仕舞いには、
「今回ぼくは退学します!!」(´∀` )
と、背景のキラキラと同じような清々しい表情で爆弾発言をかまします。
退学届けを喜んで書いているあたり、もう未練は無さそうです。
小学生・・・だよね?義務教育に退学届け・・・?
ダメだこいつ・・・はやく何とかしないと・・・。
焦るドラえもん。意気揚々と退学届けを書くのび太。
そのタイミングでママが部屋に入ってきました。
のび太が学校へ行こうとしないと告げ、ママに説得を求めます。
さーて、雷が落ちるぞ。
ママ「いいじゃない。日曜日だもの。」
え?マジで?(゚∀゚;)
この事実に直面したドラえもんとのび太は、
「そんな馬鹿な・・・。」という表情で時間が止まります。
そりゃ日曜日に学校へ行く必要はないですもんね。
さて、そんな馬鹿2人に対してママは、
「片付けられないから朝ごはん食べろボケ共が!」(意訳)
と叫び倒し、ドラえもんとのび太は朝食にありつきます。
どうやらママの機嫌がすこぶる悪いようです。どうしたんだろね。
部屋に戻り、のび太は机に向かって紙を広げ、ペンを握ります。
凄い真剣な表情ののび太を見たのか、ドラえもんが
「あっ、珍しく勉強を始めた!!」と嬉しそうです。
が、のび太が進んで勉強するような人じゃないのは皆さんもご存知でしょう。
のび太さん、ちょっと困り気味な表情でドラえもんに、
「退学届けのタイの字ってどう書くんだっけ?」
と尋ねます。おい、まだ書く気あったのかよ。
これにはドラえもん激怒。「まだそんなことを。」とのび太に説教です。
そしてのび太は『退学届け』の字すらも書く事はなく寝転がります。
明日から行かなければ良いという最低の解決策を胸にしまいながら・・・。
ここでドラえもんがいくつかの遊びでのび太の気分を良くしようとしますが、
どれもこれものび太は拒否します。かなり精神的にアレになってるっぽいですね。
そんなゴロゴロしてるのび太のもとにパパが用もないのにやってきて、
のび太を叱りつけます。
ドラえもんとのび太は野比家から撤退。パパまでご機嫌斜めです。
どうやら昨晩ママと喧嘩したようです。だからって子供にあたるなよ。
さて、気分転換にしずちゃんの家に行こうとドラえもんが言いますが、
のび太は「行っても無意味。だから行かない。裏山で昼寝したほうがマシ。」という感じの発言をかまし、
表情にも元気がありません。かなーりきてますねこれ。
ドラえもん、流石にこんな状態ののび太を放っておくわけにはいかないと思い、
ここで今回の秘密道具のある薬品を取り出します。
しょぼくれているのび太に、「これ飲めよ」という感じで薦めますが、
名前も知らない薬品を薦められた立場ののび太は
「貴様の道具にも飽きた。マンネリ。もう二度とかまうな糞狸。」(超意訳)
という非常に冷めた態度でドラえもんを退けます。
尋常じゃないほど重症です。
たぶん軽い鬱のような感じですね。
筆者は過去に軽度の鬱にかかって悲惨な時期を過ごした経験があるので、
のび太の、何に関しても無気力という状況、気持ちが分かります。
初めてのび太と筆者が分かり合えた瞬間ですね☆
・・・さて、そんな事は置いといてですよ。
気が抜けまくっている状態ののび太が大あくび。
すると、のび太が大口開けた瞬間を狙ってドラえもんが錠剤を口に放り投げました。
やったねドラちゃん!(ばかやめろ)
さて、のび太はまだ気乗りしない状態ですが、強引にドラえもんがしずちゃんの家へ連れて行きます。
ネガティブのび太さんは源家の玄関で、
「しずちゃんと話して何がどうなるというんだ。」
と必死に帰ろうとします。そんなにしずちゃんが嫌かね。
するとまもなくしずちゃん登場。
のび太の視界にしずちゃんが入った瞬間、のび太の心臓がドキッ!
先ほどとは違った意味でソワソワしだすのび太少年。
以下、のび太の心の声。
「な、なんてかわいい・・・・・・。」
「今までも好きだったけど、これほど魅力的だったとは・・・・・・。」
と、少女をジロジロ見ながら思います。怪しい。怪しいぞ君。
不審なのび太を見てしずちゃんは、
「どうしたの、まるで初めて会ったみたいに。」
と心配そうな表情で言いますが、この声を聴いた瞬間のスケベ少年は、
「おお!うっとりするようなその声。」
と、べた褒めです。すかさず、
「信じられない!こんな素敵なガールフレンドがいたなんて。」
と褒め殺しです。ついさっきまでの病的なのび太さんとは真逆の状況。
これにはしずちゃんも顔を赤くして嬉しそうです。まだ多少不審に思ってそうですが。
しずちゃんの部屋ではオセロが始まります。
のび太の部屋でドラえもんが誘った遊びがこのオセロで、
あの時ののび太さんは氷河期レベルの冷たさで拒否してましたが、
しずちゃんの提案に対して、あたかもオセロを初めてやるような反応で喜びます。
勝負の際にも舌出しながら嬉しそうなのび太少年。
次はしずちゃんの部屋にあった漫画を読みますが、大爆笑で読んでいます。
のび太「面白い漫画だなあ。」(∩´∀`)∩
しず「それ、何度も読んだでしょ。」(*・∀・)
仕舞いにはご飯までご馳走になり、その有り合わせの料理にも感動しています。
楽しい時間はあっという間に終わるもので、もう夕方。
随分と不審に感じるほど楽しんだのび太を見てしずちゃんがこう言います。
「のび太さんが羨ましいわ。」
「小さな子供みたいに、何にでも興味を持って夢中になれるなんて。」
皮肉ではなく、しずちゃんはマジでそう思ったようです。
鬱病に近い状態だったのび太が、いきなりこんな状態になったのは、
ドラえもんが飲ませた薬の効果です。
今回の秘密道具の名前はここで明かされます。
「ハジメテン」という薬品。
これを飲むと、何にでも初めてのような感動を受けるようになる。
という効果があるようです。なるほど、だからオセロも漫画も夢中だったのか。
そして帰宅。
物語はまだ前フリが終わったばかり。
この話の本編は、次回に持ち越しとしましょう。