スーパーマリオカート |
総合評価 |
A |
失点
マリオファミリー、こんどはレーサーになる
任天堂の偉大なるマスコット達がスーパーファミコンでレースを繰り広げる。
というか、スーパーファミコン初〜中期くらいのゲームだった気がします。
この頃から赤い髭の人は色んな方面に手を出したがるようになったのだと思います。
カートマシンに乗って8人が1位を目指して戦います。
スーパーファミコンのレースゲームは上空見下ろし視点がだいたい主流ですが、
このゲームは画面に奥行きをもたらす主観視点(キャラの背後から追跡するタイプ)で、
レースゲームの疾走感を上手く表現しており、アイテムを駆使した妨害や、
体当たりやドリフトなどのテクニックを駆使します。
マリオブランドならではの安心設計はもちろん言うまでもなく充実しています。
評価点と失点
評価点
初心者から上級者まで幅広くカバーしているレースゲームという位置づけが可能な設計。
キャラクター8名、性能は4種類あるため、どれを選ぶか…または極めるかという面白さも十分加わっている。
マシンの性能に左右されるものの、全体を通して操作性が非常に良い。快適なプレイが望める。
好タイムを叩き出すために必須のドリフトが熱い。この試行錯誤だけで時間を忘れてプレイする人も多い。
難易度の高いグランプリや、対人戦ではドリフトで勝敗が決まる・・・と言っても決して過言ではなく、
やりこみ要素の1つとして大きく貢献している。
アイテムの要素をレースに取り入れたことで、レースゲームに革命をもたらした。
マシンの性能だけを勝負の肝とするレースゲームが多い中で、アイテムによる妨害や恩恵を使う今作は、
駆け引きはもちろんの事、レース中の悲喜交々を生み出し、熱いゲーム展開を提供してくれる。
特に使うタイミングを計る面白さがある。まぁ、タイミングを逃してしまう事も多いだろうが。
SFC初期〜中期の中で発売されたが、コース総数は16コースとなかなかのボリュームである。
コースによって路面の形状やコンディションが異なるのはもちろん、妨害ギミックも存在しているため、
単なる駆け引き重視のレースに留まっていない。これまた熱いレース展開をもたらしている要素である。
BGMはコース毎に異なり、それぞれがコースの雰囲気に沿っているため、空気に違和感を感じない。
また、条件を満たして出現する大会の最終コースのBGMは、明るくも臨場感あるサウンドとして評価できる。
アイテム攻撃で相手を攻撃して勝負するバトルモードが存在し、レースとは異なった面白さを味わえる。
描写性は及第点ながらも、決して鮮明ではない。ワールドと同じで、背景が凝っているわけでもない。
(※ただしワールドの場合は、城やオバケ屋敷は比較的背景も凝っているが。)
対人戦である『VSモード』では、ゴールした瞬間にゲームが終了するため、敗者は完走できない。
熱い展開を生み出すドリフトだが、距離感を掴み辛いなどの理由で慣れるまでに時間がかかる。
コースによってはドリフトしない方が速い場合もあるが、基本的にドリフトは最後まで攻略するなら必要。
練習を重ねることになるため、ゲームオーバーも複数回経験するだろう。難易度も決して易しくない。
慣れてしまえば、最高速度と接触に強いクッパとドンキーが最強になるので、他のキャラが空気化する。
特に主人公であるはずのマリオ・ルイージが、特徴のない性能と定義できるので死にキャラ最有力候補。
熱い駆け引きが最大級の評価点か
操作性はキャラごとにまちまちとはいえ、クッパとドンキー以外ならまず苦労する必要は無いこと。
これが、快適なレースゲームを堪能できる利点であり、アイテムを使う駆け引きを引き立てているとも言えます。
ただしドリフトには、それなりのテクニックが要求されることは念頭においてください。コース取りなどの距離感は難しいです。
ロードなんてものは存在しなかったと言えるほどテンポが良いことも強みで、レースの形を大きく変えています。
ただし、CPUにはアイテムの制約が無いということもあって、
卑怯なほどの猛攻を仕掛けてくる点が、若干のイライラに繋がります。
グラフィック、サウンドは良いのですが、特別褒めるほどでもありません。
若干粗く見えるドットですが、別に過敏になる必要は無いでしょう。
音楽は全体的にコミカルタッチ。ステージに沿っていると言える範囲ですね。
最大の評価点は、レースに熱い駆け引きを導入した点でしょう。
先述したとおり、アイテムの使用が出来るということで、
レースにはそこまで必要ない戦略が必要になったりします。
相手の放った赤甲羅を、バナナの皮でガードする・・・なんて事も出来ます。運次第でね。
CPU相手ではこの駆け引きはあまり実感できませんが、
友達との対戦では、喧嘩になることもありえます。
つまりこのゲーム、それだけ熱くなれるし楽しめる要素を十分に持っているのです。
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