餓狼伝説SPECIAL |
項目 |
評価 |
面白さ |
4 |
操作性 |
5 |
快適性 |
5 |
描写性 |
7 |
音楽性 |
7 |
SNKの名作格闘ゲームの移植作はタカラ社製品
今は亡きSNKが開発した人気格闘ゲーム『餓狼伝説シリーズ』の決定版として人気のある作品。
今作は、前作の『餓狼伝説2』に四天王、ギース・ハワードなどのキャラを追加。そして使用可能。
アーケードでは一筋縄ではいかないCPU、白熱した上級者同士のバトルが展開され、
現在もゲームセンターによっては大会を開いています。そんだけ人気があるという事です。
若干の問題点こそあったものの、格ゲーブームでも名を馳せた名作は、
スーパーファミコンにも移植されます。移植担当はタカラ。・・・そうか、タカラか
。
思わしくない操作性と快適性の正体
まず前もって当たり前の事を書きますが、
アーケード基盤とスーパーファミコンのスペックは段違いであり、スーパーファミコンの方が大きく劣ります。
今作はアーケードゲームからの移植であり、当然ながらアーケードの再現は不可能です。
どこか削り落としたり、簡略化したり・・・そういった事情はまずご理解いただきたいところです。
(※レビュー済みの『ストリートファイターZERO2』もそういった事情がある。)
しかし上記の大人の事情を抜きにしても、今作は期待ハズレもいいところです。
格闘ゲームは、相手の弱点を探ることや、動きを読み切る判断と駆け引き、
さらに技を叩き込む力量とコマンドの理解がものを言います。あぁ、筆者的にはそう思うだけですが。
そのために必要な操作性が、このゲームでは大きく劣化しているのです。
コマンド入力をしても技が出ない時も珍しくはありませんし、CPUはパターンがある程度固定化されています。
いざ攻撃をしかけても、思い通りにキャラが動かない事が頻繁に起こり、ストレスの原因に直結しているのです。
(※前に比べればマシにはなってるのですが・・・それは後述します。)
これにより快適なプレイも阻害されており、格ゲーの醍醐味を味わうのには物足りません。
特に複雑なコマンドを使うギース・ハワードの超必殺技なんて、出せたら奇跡なんじゃないかと思えます。
スペック上仕方ないとはいえ、効果音もチープ。エフェクトもあまり好ましくありません。
劣化移植なのはスペックを考えれば分からなくもない話ですが・・・。
前に比べればマシでも褒めるレベルではなく・・・
アーケードなどと比較して劣化機種に該当するスーパーファミコンにしては、
描写性、音楽性は比較的頑張っている印象を受けます。良いとは言いませんが、性能上は認めるところです。
操作性がイマイチな点も、ぶっちゃけ過去の移植に比べればまだマシです。
そういった意味ではスーパーファミコン版『餓狼伝説』と比較してかなりレベルは高いと感じますが、
比較対象がアレなレベルなので、やはり褒めるほどのものとも言えません。
格ゲーに必要な駆け引きという概念は、皆無ではないものの不足しており、
今このゲームを触る必要性は無いと断言します。
ただし、アーケード版・PS2で発売されているコレクションは良作格闘ゲームであるため、
そっちは触れるのも良いかもしれません。まぁそれとこれを比較するのは間違いだと思いますがね。
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