がんばれゴエモン きらきら道中 〜僕がダンサーになった理由〜 |
項目 |
評価 |
面白さ |
6 |
操作性 |
7 |
快適性 |
7 |
描写性 |
9 |
音楽性 |
8 |
ゴエモン一行、今度の舞台は宇宙のとある惑星
スーパーファミコンにプラッドホームを移してもなお人気を誇ったゴエモンシリーズのSFC最後の作品。
今作の舞台は宇宙。正確にはインパクト星とその周囲にある4つの惑星となります。
『がんばれゴエモン2奇天烈将軍マッギネス』よりレギュラーとなった巨大ロボット”ゴエモンインパクト”の
出生を物語の軸として進行する冒険活劇がこのゲームのウリとなる部分です。
(※後述しますが、これはこれで問題点として見なします。)
操作キャラは前作3で使用したゴエモン、エビス丸、サスケ、ヤエちゃんの4人。
そして各ステージのボス戦はゴエモンインパクトと敵巨大メカによる戦いとなります。
様々な面でパワーアップした・・・と思われた今作ですが、若干の混沌が見受けられる作品でもあります。
評価点と不満点、どちらも拮抗する形に
ゴエモンシリーズ御馴染みのアクションはきっちり押さえてあります。
各キャラに用意された必殺技(?)は、敵を倒す以外にステージ攻略に必要なものであり、
徐々に高まるプレイヤーの技量を確かめる存在としても大いに機能します。
ただし前から言われていた、キャラごとの露骨な性能差は改善されておらず、
最終ステージではほぼ固定キャラで突破するのが効率が良いという結論に至ります。
ではステージ構成に関してですが、バランスという言葉が似合わない作りであり、
あるキャラで攻略するステージの2面が過酷な難易度になっていたり、
かなりの腕がないと突破が困難なステージが序盤で出てきたりと崩壊気味な印象を受けます。
もちろんステージギミックの豊富さや、攻略のしがいに関しては評価できますが。
ボス戦に関して、これはこれで面白さがある戦いとして見ています。
しかし、インパクト対敵ロボットの戦いが『ミニゲーム扱い』という点は残念です。
さらにこのミニゲームには『アクションの腕がほとんど反映されない』という実態があり、
基本は連打速度とキー入力のタイミングで全て解決するような代物であると言えます。
面白いけどコンセプトについては首を傾げざるを得ません。
最後にしますが、このゲームのストーリーはかなり混沌としている印象を受けました。
元々は爺さんによって開発されたインパクトが、
『実は宇宙人であり別の星が故郷だった』という展開には絶句したファンも多いでしょう。
筆者はSFC版の初代と2、3、そして今作しかプレイしていない身ではありますが、
この後付けたっぷりの設定には疑問を感じます。
まぁ面白さに直接影響があるわけではありませんが、
コンセプトの誤りという枠組みに入れる事が可能なあたり、外伝として扱うべきでしょうか。
細かいことを気にしなければ普通に遊べるゲーム
上記に示した問題点は、シリーズファンの一部にとっては気になるものでしょう。それは仕方ない事です。
しかし今作でゴエモンに触れた人、あるいは細かな面を気にしないプレイヤーから見れば、
微々たる問題点であるという見方も出来る、と筆者は考えています。
筆者からすれば、(一部バグこそありますが)遊べるゲームであるという認識でいます。
外伝に組み込むべきと思う設定の破綻やキャラの性能差は、決して克服できないものでもありません。
ミニゲーム扱いのボス戦は、過去作に比べれば味気ないものと思いますが、
このミニゲーム自体は面白くないわけではなく、それなりに楽しめるものと感じました。
(※ただし闘技場において練習し放題、ネタバレしている点は看過できません。)
遊び心に満ちているゴエモン作品であり、アクションの面白さは堪能できます。
もちろん問題点を加味して評価はシビアにしていますが、そこはご容赦ください。
流石にダメなゲームと呼ぶには無理があります。
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