塊魂

 

 

項目

評価

面白さ

操作性

快適性

描写性

音楽性

 

 

 

 

 


シリーズ化された異色かつ大胆なアクション

ナムコが投入した塊魂シリーズの処女作であり、異色な世界観を持ち味にするアクション。

プレイヤーは宇宙を統治する星の王子となり、親父(王様)が壊した星たちを復活させるべく塊を作る。

こう書くとかなりキツイ印象を受けますが、全体的にユーモアに満ちた内容となっており、

星を作るために身近な存在を次々と塊に巻き込んでノルマ以上の大きさにするステージクリア制を採用。

今作は広く高評価 を受け、今でもこの作品を愛する人がいます。





そこそこの問題点と面白さを併せ持つ

今作は塊を大きくさせて星を復活させることが目的のゲームですが、ただ単純に塊を作るだけなら並の凡作。

何を巻き込んで塊を作るのかといえば、人間とか食べ物とか乗り物とか建物というぶっ飛んだもの。

巻き込まれた人々や生物が星にされることは恐怖ですが、このゲームではそんなの微塵も感じません。

塊に巻き込んでどんどん大きくさせていき、大きな物まで巻き込めるようになると快感です。

ただし、そこまでいく道のりは意外にも厳しく、

スティック2本での操作は複雑ではないのですが、覚えて慣れるまでには時間がかかり、

時折臨機応変に操作する必要もあるため、かなり戸惑いは感じます。少なくとも最初は。

マップ選択画面においては、画面構成の関係上ですが面倒です。

さらにゲーム内では透過処理(キャラの背後の存在を半透明にする仕様)がされないため、

場合によっては何が何だかさっぱり。状況を把握することにも苦労を要します。

また、当たり判定がシビアなせいか、障害物や壁などへの激突もしやすく、塊が崩れる事もしばしば。

さらに塊が大きくなって巻き込めそうな物があっても、まだ巻き込めなかったりするため、基準もイマイチ不明。

このように、苦労する要素も多くて慣れないうちは頻繁にゲームオーバーになって、

こうなる原因を作った王様に徹底的に罵られることも珍しくはありません。

ただし後述しますがこのゲーム。問題点の払拭こそ出来てはいないものの、

ゲームとして面白い要素と笑いをもたらす要素、そしてプレイヤーを置いていかない要素を持っています。





ユニークな世界観と想定外の満足度

問題点こそ、よーく観察すると目立ってしまっていて分かりやすいのですが、

今作の醍醐味はユニークな世界観と、塊を大きくして巻き込んでいく爽快感につきます。

登場キャラで一際濃い存在である王様は、色んな意味で絶大なインパクトを持っていますし、

ノルマ達成時にはデレたように褒めまくってくれます。(※ノルマ未達成時は怖いほど罵られますが。)

さらにゲーム内の地球(?)で塊に巻き込める存在の人間や食べ物、建物などにもちゃんと設定があり、

巻き込んだ際には、人間であればバタバタしたり悲鳴をあげたりと、リアクションをとってくれます。

巻き込むためのルートを考え、それを実践して塊が大きくなる。

そしてその結果、今まで歯が立たなかった物をあっさり巻き込んでしまう事が出来るようになる。

この何とも言えない爽快感こそ、今作最大のポイントであるといっても良いのではないでしょうか。

苦労はするけど、チャレンジすることによって次第に面白さが味わえるように仕上がっており、

面白さでは満足を得られたので8点という評価をさせていただきます。

3D酔いなどの弊害もありますが、中古なら安価で入手可能なので、やる価値はあります。







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