パラッパラッパー

 

 

項目

評価

面白さ

操作性

快適性

描写性

音楽性

 

 

 

 

 







リズムアクション(音ゲー)の先駆け的存在

ソニーが投じた個性豊かなキャラが織り成すリズムアクションゲームの先駆け。

ひ弱ながらも勇気を持つ主人公パラッパが、先生達の師事を受けてリズムに乗りながら試練を乗り越える

紙で切り取ったような描写デザインのキャラが多数登場し、世界観を盛り上げながら、

音楽性の高い曲に合わせてリズムをとり、主人公の成長を感じながらゲームを楽しめます。

今作はPS2で登場した『パラッパラッパー2』よりもゲーム性が優れていると筆者は評価しています。





致命的問題点は見当たらない良作

2012年現在では、リズムアクションというよりも音ゲーというジャンルが定着しており、

DJ体験、太鼓での演奏、ギターとドラムのセッション、複数のボタン操作など種類も多岐にわたっています。

今作はプレイステーションのボタン(計8個)を使ったリズム重視のゲームとなっていて、

先生が先に見せるお手本どおりのコマンド入力とタイミングで成否が判定されます。

タイミングがずれると評価は下がり、タイミングが合うと評価は上がるという大味なシステムながらも、

ゲームの趣旨が非常にわかりやすく、先生とパラッパの動きも見ているだけで面白味があります

(※このアクションは評価により変化しますが、ステージによっては邪魔になることもあります。)

単純ながらも十字キーを併せて使う事により、同じアクションを見せるなどの工夫も見られ、

ステージ毎のキャラや曲もよく出来ており、特に最終ステージの曲は印象深いものがあります。

紙のようにペラペラなキャラ達も、味がある描写で、個性豊か。チョイ役も世界を盛り上げます。

3ステージ目から難易度が高騰し、タイミングも比較的シビアですが、

筆者的には判定の種類を多くした救済措置的な要素を持つ今の音ゲーより堂々としていると思います。

ロード時間はやや長い印象が残っており、快適なゲーム運びは少々期待できず、

グラフィック自体は鮮明でもなくて、少々荒削りだったりするところは問題点と呼べるでしょう。

ですが結果的には問題点を問題としてあまり感じさせない作りであり、

ゲームそのものに首を傾げるほどの致命的な問題点はない と思います。





リズムアクションの面白さを伝えた十分な功績

ボリュームの点では薄いながらもリズムと音を感じながらゲームの世界に入り込める。

そうした世界観を世間一般に広めたという点では、十分賞賛に値するゲームであると思います。

ステージ数6は少ない方だとは思いますし、描写性も良いものと言い切れないのは確かですが、

これといった致命的欠陥、問題点はなく、まとまっている印象が強く残りました。

筆者が続編である『パラッパラッパー2』をそれほど評価しなかった理由は、

次世代機発売にもかかわらず今作との差があまりない事や、救済措置が邪魔になってしまっているからです。

逆に言えば処女作である今作の完成度はなかなかの高さであり、面白さという点では評価に値します。

どうやらいくつか賞も受賞しているようで、しばらくプレステのCMでパラッパが起用されていた事もありました

隠し要素は本当にオマケ程度のものですが、全ステージを完全制覇した時の達成感はなかなか。

個性豊かなキャラ達もしつこい存在がおらず、堂々とゲームに馴染んでいます。

名作とはいなかいまでも良作に相当するゲーム として、筆者の小学生時代を有意義にしてくれました。


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