チョコボの不思議なダンジョン

 

 

項目

評価

面白さ

操作性

快適性

描写性

音楽性

 

 

 

 

 







不思議のダンジョンシリーズはスクウェアに舞台を移す

ドラクエシリーズのプログラミングを手がけた中村光一氏が取り仕切るチュンソフトの代表シリーズ。

トルネコ、シレンで御馴染みの不思議のダンジョンシリーズがスクウェアに姿を変えて登場しました。

今作の主人公はFFシリーズのマスコット的存在のチョコボ(とモーグリのアトラ)。

チョコボらしい愛くるしい仕草はゲーム中でも見られ、ほのぼのとしている世界観が内容を彩ります。

このシリーズの醍醐味は生きるか死ぬかの緊張感と、探検には欠かせないアイテム収集。

それ故にこのチョコボの不思議なダンジョンには幾ばくかの批判がされました。




批判点はあるものの良作レベルの面白味

不思議のダンジョンにおける特徴としてまず挙げられるのは緊張感という要素です。

トルネコ、シレンではダンジョンを抜ける、或いは死ぬとレベル1からの再スタートというシビアなものです。

当然ながらアイテムはことごとく没収され、文字通り『事実上の最初から』です。(シナリオ自体は戻りませんが。)

しかし今作は過去作品とは違う性質を持っています。

まず、ダンジョンを脱出してもレベルは維持され、死んでもレベルが1減るだけという妙な親切設計

さらに死んでも、装備している武器や防具は残ったまま。過去作品を評価した人からは批判物です。

また、配慮なのかどうかは不明ですが、ダンジョン内では階段で逐一セーブ可能。

かつ、ATBバーというFFでは御馴染みの行動ゲージがありますが、

あるテクニックを使うと例外を除いて『敵をリンチできる』という仕様になっていたり。

これでは緊張感を持ってゲームに熱中するシリーズの正統な後継者とは呼べないという意見もあります。

筆者としては、このシリーズで初めて手をつけたのが今作だったせいか、当初はそれほど気にしてなかったのです。

また、難易度を低下させているという意味では、玄人向けゲームの敷居を下げ、

ライトユーザーが抱くであろう壁をぶち破ることが出来るゲームと言えるでしょう。

これといって致命的な欠陥もなく、終盤では歯応えのある敵の強さになりますし。

(※第3ダンジョンは地下9999階まである無限ダンジョンで、潜れば潜るほど嫌でも緊張感が増大します。)

でもって、描写性はスクウェアの技術を考えれば当然ですが高く、粗っぽい印象はほぼありません。

音楽性の高さは個人的に大いに評価したいところの1つで、

ダンジョン内のBGMだけでなく、街BGMやイベントBGMなどもチョコボの世界観を上手く演出しています。

9点つけたくらい気に入ってるため、2012年にサントラを買ってしまいました・・・。





ライトユーザーに知らしめた不思議のダンジョンの魅力

先述したとおり不思議のダンジョンシリーズの敷居を下げた事で、ライトユーザーの参入が容易になったわけです。

セールスも最終的には100万本以上を記録しており、それだけシリーズが人気かつ容易に遊べた証拠だと思います。

(※もちろん過去作品をやり込んだ人はブーイングだったとは思いますが。)

筆者はシリーズで最初に触ったのがコレだったこともあって大きな不満はありません。

ただ難易度が低めなので、本編に該当する第2ダンジョンクリアは多少苦労する程度で達成できる点は、

やや味気ない・・・とも思っています。

しかしゲームとしての形はもちろんの事、面白さや操作性などの面では合格点を与えて良いと思います。

特に本編プレイ中に飽きるということは無いですし、おまけ的な要素も味があります。

追加ディスクもかなり豪華な代物なので、買っても良いはずです。

あと、チョコボが活躍するゲームは『不思議のダンジョン』ではなく『不思議なダンジョン』です。お間違いなく!


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