ちびまる子ちゃん おこづかい大作戦! |
総合評価 |
F |
失点
国民的ヒロイン『ちびまる子ちゃん』のミニゲーム集
さくらももこ作『ちびまる子ちゃん』のキャラクターが登場するミニゲーム集。
プレイヤーは主人公まる子となり、デパートで買い物をするために資金を集めるミニゲームに挑む。
現代までで数多く出ているミニゲーム集の類で、ゲームは全部で4種類(+おまけの2種類)。
街で友達と勝負をし、勝利して得られる資金を貯めて目的の商品購入をしてエンディングを迎えます。
自分で操作するミニゲームを連想するのは普通。しかしこのゲームは違いました。
評価点と失点
評価点
さくらももこ氏の代表作『ちびまるこちゃん』の描写は比較的再現度が高く、見た目には問題もない。
音楽性においてはGBということを加味しなくとも、大きな評価こそ出来ないが頑張っている印象ではある。
本編のミニゲームは4種類。そこに福引が加わって5種類と、いくらなんでもボリューム面では欠乏している。
また、その内容も運頼みであるため、ゲームソフトとしての価値そのものにも疑問が残る。
先述したミニゲームは、単なるギャンブルと化している。ミニゲームという言葉は明らかに間違っている。
クリア目的が、5個の品物の代金を確保して購入すること。その金額は合計10350円になっている。
主人公が所持できる最大金額は500円。あるアイテム獲得で1000円まで持てるが、だから何だという話。
目的達成のためには自宅に戻り、そこで貯金箱に貯金していかなくてはならない。何度も往復を強制される。
ミニゲーム(ギャンブル)は運任せなので、とにかく資金を貯めるのに時間と労力が必要。
さらに、その種類が少ない事が災いして、何度も同じ内容を繰り返させられる。次第に苦痛は増していく。
貯金をするために帰宅すると確率こそ高くはないものの、玄関で母親が待ち構えていることがある。
母親に会ったら最後、所持金は全額没収され、苦労が水泡へと帰す。母親が見えた時点で逃げられない。
一応、福引でゲットできるアイテムによる回避は可能だが、福引も運。よって回避は極めて難しい。
母親より凶悪なのが『ずばりそうでしょう!』で御馴染みの丸尾君。ゲーム内ではカードとして登場する。
ミニゲームに勝利するとカードを引くことが出来るのだが、ここで丸尾カードが出たら地獄の幕開けだ。
先述したように、クリアには貯金が必要不可欠だが、この貯金を一気に半額まで減らされてしまう。
高額商品を購入するために貯めておいたお金が毟り取られた時の絶望感は、言葉に出来ないものがある。
(※そのため、被害総額を考えると貯金しすぎない方が良い。初見ではまず理解できないシステム。)
運次第のゲームであるため、クリアまでの時間には大きな開きがある。
それでも簡単にクリア出来るわけじゃない・・・それなのに今作にはコンティニューやセーブ機能がない。
ゲームオーバー・電池切れの場合は、強制的に最初からになるため、常人なら投げてもおかしくない。
電池切れ対策は、新品の電池でのプレイかアダプター装着。ゲームオーバーは運次第なので・・・。
最終的に得るものは時間の大切さ
ゲームボーイにおいて、高難易度・低ゲーム性を軸として高レベルなクソゲーであると言えます。
運がものを言うギャンブルの詰め合わせと作業的な繰り返し。
母親、丸尾の鬼畜コンビによる大幅な時間と精神力の消耗。
セーブ機能無しという男らしくもゲームの本質を顧みない仕様。
これだけで既に筆者の評価は最低にまで落ち込みました。
中古屋で見かけても手を出さないべきです。時間を無駄にしたいなら話は別ですが。
また、プレイする際にはゲームボーイはもちろん、ゲームボーイアドバンスではやらない方が懸命です。
電池の消耗との格闘になるため、不安が増すだけですし。
どうしてもやりたいなら、ACアダプターでコンセントから電力を補給するか、
スーパーゲームボーイでプレイするほうが良いと思います。
基本的に、運を軸にしたゲームを筆者はゲームとして認めないつもりでいます。
このコンテンツ内で言えば『マインドシーカー』と『ゲームソフトをつくろう!』がそうであるように。
(※念のため言っておきますが、原作者である『さくらももこ氏』は何も悪くありません。)
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