スペランカー

 

 

項目

評価

面白さ

操作性

快適性

描写性

音楽性

 

 

 

 

 


日本ユーザーを色んな意味で唸らせた怪作

1983年にアメリカ企業により開発され、アイレムが権利を獲得してFC版で発売したタイトル。

主人公は半人前冒険家として地底洞窟に潜入して宝探しをする。アクションゲームの1つです。

今作は同時期にあの怪物タイトル『スーパーマリオブラザーズ』が発売された影響で、

難しいアクションゲームとして認識され、主人公の虚弱さがネタとして流行りました。

その中身は良ゲーか。クソゲーか。それは人それぞれです。





問題点が多いものの美点もあり

スペランカーを語る上で外せないネタ(問題点?)が、主人公の弱さです。

地底洞窟には坂道や崖のような起伏が存在し、凸凹の沼地らしき地形もあります。

敵もコウモリや幽霊が登場し、幽霊に関しては所持している銃で撃退可能です。

しかし今作の主人公は、自分と同じ身長以上の起伏から着地すると死んでしまいます

別コラム『キャラクター論』にて、今作の主人公を取り上げていますので、詳細はそちらを参照して欲しいのですが、

とにかく死にやすいのです。横着してエレベーターから飛び降りようものなら自殺とみなされます。

たった1ドットが明暗を分ける生きるか死ぬかをシビアに反映させた仕様となっています。

これはこれで味があり、一種の美点とも思えますが、慣れないうちは死亡集の如く命が散りまくります。

これに嫌気が差してしまう人も少なくはないでしょうし、筆者も嫌気は感じました。

また、操作性は良くないというよりも、むしろ悪い方に傾いています

主人公の操作は移動とジャンプ、銃を撃つ、爆弾を設置する程度ではあるものの、

ロープを使うアクションシーンでは、タイミングがシビア過ぎて失敗しやすく

その結果、落下死という最悪の結末に繋がりやすいという点があります。これにより快適性も低下。

さらに、爆弾を使って道を切り開く際に、爆風判定が存在し、これもシビアです。

十分距離をとっているはずが、1ドット近いだけで死にます。お約束どおりの死にやすさとして挙げられる1つでしょう。

ただし後述しますが、この死にやすい仕様はバランス面では一応機能している範疇であり、

慣れればステージ構成そのものが難しいという概念を取り払えるものとなっています。





クソゲーではないが今一つなゲーム

死にやすい、初心者が投げ出す確率も高い、1ドットのシビアさ、そしてチープなビジュアル面。

これらを加味してクソゲーという評判が定着している現状であり、再評価の動きこそあるものの、汚点の払拭は出来ていません。

やりこんでいるユーザーの動画が存在していますが、そこまで一般人が労力と時間を割くほどかは判断しかねます。

死にやすいとはいえ、自分の身長以上の場所から落ちれば落下死の可能性もありうる点を、

現実的(?)に反映しているという見方も出来なくはありません。

また、ステージ構造自体は難しいというレベルではなく、難易度の点では他の難関ゲームの方が遥かに難しいです。

筆者は、主人公の弱さ自体は味のあるものだと思いますが、

それがゲームをやる上で満足に値するものなのかについては疑問があり、不満に感じています。

クソゲーではないと思いますが、色々な意味で香ばしく、ゲーム性というものが今一歩欠けているのではと思います。

ただし、このゲームは色んな意味で有名なので知名度も高く、

バーチャルコンソール配信はもちろん、PS3にてオンライン版としてリメイクが作られています。

だから何だって話ですが、興味があれば触ってみると良いかも。オススメこそしませんがね。





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