高橋名人の冒険島 |
総合評価 |
D |
ゲーマー高橋名人がコミカルに登場
ハドソン社員でありながら、驚愕の連射速度を武器に有名となった高橋名人。
現在もイベントなどで精力的に活動をしているおじさんですが、
この高橋名人がアクションゲームの主人公になったゲームがあります。
ファミコン、スーファミ、ゲームボーイなど様々なゲーム機で発売されたこのシリーズは、
筆者の年代であれば名前くらいは知っているほどの意外な知名度
です。
今回取り上げるのは記念すべき第1作目。
そして記念すべき鬼畜難易度ゲームです。
評価点と失点
評価点
敵を倒してステージをクリアしていく流れは昔ながらの良さを感じ、上手に敵を回避する事も必要。
序盤のバランスはそれなりに良くなっていて、ダッシュのスピード感もなかなかのものと言える。
地上だけでなく、海の上を渡っていくステージや、洞窟ステージなど、メリハリが利いた構成。
ステージごとに敵も変化しており、それぞれ攻略の仕方がやや異なる。
失点
とにかく難易度が高い。中盤以降は特に難易度が跳ね上がり、最終的には鬼畜の領域になる。
難易度の面ではエリア8が有名。「三匹のコウモリ」と呼ばれる難関は、クリアを放棄しかねないほど。
ゲームセンターCXにおいて、AD浦川がこの難関だけで9時間をかけた。
ただし、タイミング次第で突破できるのは事実ゆえに、筆者はクリアした。それでも相当かかったが。
操作性が良くないため、高橋名人の制御がしづらい。ダッシュ後はブレーキも利きづらい。
そのため、落下死、追突死も比較的多く、スケボー装備後は特に難しくなる。所謂地雷アイテム。
中盤以降の難易度高騰の原因として、ステージ構成とシステムが挙げられる。
敵の配置の嫌らしさは顕著で、初見殺しの多さはある意味で絶賛されるべきものだろう。
また、名人のライフは時間と共に減少し、道中にある食べ物で一定量回復するシステムになっている。
これを利用した時間制限のシビアなステージもあり、悠長にプレイする事は出来ないのも原因の1つ。
コンティニューには、あるアイテムが必要。最初のステージで獲得できるが、初見では難しい。
究極のゲーマーでもない限り、今作をクリアするにはコンティニューは必須。しかもコマンドあり。
しかも、コンティニューしてもチェックポイントから弱体化して再開するため、場合により鬼畜度が増す。
セーブ機能も当然ないため、今作は『ゲームは1日1時間』という名人の名言が一切通用しない。
ゲームは1日・・・何時間以上?
高橋名人の名言の一つに『ゲームは1日1時間』
というものがありますが、このゲームでそれを達成することはまず無理
です。
というか何時間以上やれば良いんだろうと思います。それだけ難しいのです。
序盤の難易度は、オーソドックスなアクションゲームレベルですが、中盤以降の難易度高騰はもうお手上げ。
操作するキャラの性能も悪く、とにかく難しいゲームであることの裏づけになっています。
見方を変えれば、やり応えのあるゲームなのですが、それにしても難しすぎます。
クリアするだけで拍手喝采という印象のあるゲームですが、決してつまらないわけではありません。
このゲームを現代の子供達にプレイさせたら、どんな印象を持つでしょうか・・・。
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