ファミリースタジアム |
項目 |
評価 |
面白さ |
8 |
操作性 |
8 |
快適性 |
8 |
描写性 |
6 |
音楽性 |
5 |
野球ゲームの礎を築いたファミスタシリーズ
ファミコン時代の数少ない良質スポーツゲームとして世間にその名を知らしめた作品。
基本的な操作は現代の野球ゲームと同じく、投球、打撃、走塁、守備であり、簡単操作。
チームはシリーズを追うごとに追加・変更され、ナムコオリジナルチームも登場。
実在する球団をモチーフにした球団には、実在選手らしき存在も多数います。
今回は、ファミコンで発売されたシリーズ総合のレビュー
として掲載する事とします。
簡単操作、コミカルな内容、高い中毒性
シリーズ通しての特徴は、初心者歓迎と位置づけられる簡単操作と分かり易さ。
投球はストレート、スローボール、フォークだけでなく、十字キー左右でカーブやシュートも可能。
打撃は打者位置を変えつつAボタンでスイング。振り切らない程度のボタン押しならバントも可能。
走塁は十字キー入力とBボタンで進塁、帰塁、盗塁が可能。
守備は十字キーで野手移動。十字キー入力とAボタンで返球という流れになっています。
説明書がなくても、一通りのプレイですぐに操作が出来るという非常に親切な部分が光ります。
また、ゲーム内容もコミカルな雰囲気であり、
選手名は版権の問題で実名ではなく、部分的に改変された名前であったりします。
『きたべっぷ』→『きたへふ』 『ひろさわ』→『ひろさあ』 という感じです。
(※筆者的には、現代でもこのような改変があっても良いのではないかと思っています。)
また、守備画面に切り替わると、十字キー入力で野手全員が同じ動きをする点や、
1球も投げていない状態での投手交代が可能だったりと、大人の都合もあってコミカルです。
このように、事情があるとはいえ独自の世界観を持ち、操作が簡単である事により、
時折プレイしたくなる中毒性もあり、それもかなり高めです。(※サクッとプレイできる利点もあるため)
ただ、シリーズを重ねても塁をまたいで飛び出したランナーが戻れないという問題点が残ったり、
比較的楽にホームランが打てるために乱打戦になりがちであったりと、システム面はやや問題です。
ビジュアル面は分かり易い反面、褒めるほどのレベルでもないし、臨場感もやや抑え目です。
パワプロ誕生以降も野球ゲームを支えた功績
とにもかくにも、野球ゲームという存在を世間に広めたゲームであり、戦乱の時代でいう名将クラスです。
単純明快な操作、それに繋がる操作性の良さ。快適な試合運びと、シリーズを重ねるごとに磨かれた演出。
コミカルな選手名の工夫に、守備での野手クローン現象など、簡素なゲームですが見所は多いです。
スーパーファミコンになってモード数も増え、オリジナル選手登録や、チームエディット機能が搭載されるなど、
一定の進化も見せており、PS2で発売された『熱中プロ野球シリーズ』ではファミスタモードが採用されました。
ナムコのファミスタは、野球ゲームという一部の人間の娯楽を、一般に広く普及させた功績があります。
コナミが満を持して投入した『実況パワフルプロ野球シリーズ』に押される形で、
ファミスタはその存在感を薄めるに至りましたが、以降もDSなどで登場しており、
現代でも【野球はパワプロよりファミスタ】と感じている人も決して少なくはありません。
記録にも記憶にも残る作品であることは確かですし、友人との対戦ではそれなりに場を盛り上げてくれるでしょう。
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