ポケットモンスター(ブラック・ホワイト)

 

 

項目

評価

面白さ

操作性

快適性

描写性

音楽性

 

 

 

 

 


ポケモンワールド待望の新シリーズ開幕

赤緑青黄、金銀、ルビサファ、ダイヤパールプラチナなどを経て投入された新時代のポケモン。

前作までの舞台は日本だったのに対し、今作ではアメリカを舞台にした冒険が展開されます。

個性あふれるポケモン達との出会いや、新しく追加された新バトルシステム、

改良と仕様変更が行われたポケモンというゲーム性の変化が見受けられます。

ポケモンシリーズは、今作を含めて玄人や初心者を問わずにプレイできるゲームで、

玄人にはやりこみ要素、初心者には親切丁寧なチュートリアルが用意されています。

誰でも親しみをもってプレイできるポケモンシリーズ。ですが筆者は残念な気持ちにもなりました。







良し悪しはっきりしたゲーム性の本質

基本は従来のポケモンと同じく、捕獲、育成、対戦、カスタマイズが可能です。

もちろん最初には御三家と呼ばれる草・炎・水の3タイプから選択可能ですし、

道具を持たせる事ももちろん出来ます。

新要素としては、新しく導入されたローテーションバトルがあり、

3匹のポケモンを場に出してタイマン勝負をしつつ、適時他2体とターン消費せず入れ替える戦いが出来ます。

(※タイプの相性や、相手の戦略を予測しながら戦うという形式だと考えてください。)

また、技マシンが使い放題になっており、カスタマイズの自由度は軒並み上昇しています。

ただし、購入できる技マシンはどれもかなり高額で、使い勝手の微妙な技も多いのは気になるでしょう。

ポケモンは本編クリアまでは基本的に今作で参入したポケモンしか登場しません。

これは肯定的に見れば、新作でスポットを当てたポケモンを最大限使ってもらうための仕様ですが、

筆者としては今まで登場してきたポケモンがクリアまでは使えない事が結構不満です。

ピカチュウですら使用不可というのは流石にどうなんだろうと思いますが。

ただし本編クリア後、一定の場所まで行けば以前のポケモンを連れてこれるようになります。

まぁやることほぼ済ませた後なので、これはちょっと微妙な後付にしか思いません。

ジム攻略は、シリーズでは御馴染みとなっているギミックが面白く出来上がっていると思います。

敵対勢力として登場するプラズマ団の存在は、筆者としてはかなりアレだと思いますが。

(※行動理念や思想が、今までの敵対勢力を引き離せるくらいキチ○イじみている印象。)

また、ストーリーはアメリカ内部を回っていくスタイルで従来とはほぼ同じですが、

本編のみでは半分程度しか冒険が進まない仕様で、残りはクリア後という感じです。

これはやり込み用としてしっかり機能します。問題はその後の面白味の無さですが。

評価点としては、低確率で草むらが揺れ、そこから経験値の高いポケモンが出てきたり、

そのバージョンでは入手困難なポケモンが出てくるなどの要素があることです。作業的ですが。

さらに自由度を高めた技マシン仕様の変更や、各地域に必ず用意されたイベントの存在、

やり込みや腕試しに向いているバトルトレインは評価できる対象と考えて良いと思います。

ただ、問題点というか、筆者が抱いた不満はシリーズ内においては最も多く、

過去作品のポケモンの扱いの悪さ、ネタ切れ感を漂わせるポケモンデザインとタイプの組み合わせ

ローテーションバトルの存在価値の薄さ無駄に盛り上げようとしている微妙なストーリー性

これらは、正直言って筆者としては受け付けない要素であることは付記しておきます。





筆者が下した賛否両論の果ての評価

筆者はポケモンシリーズを一通りプレイ済みで、

それぞれの作品には面白さを見出していますし、長く遊べるゲームであるという感想は一貫しています。

しかし今作は、ポケモンというシリーズのマンネリを払拭できるほどの完成度とは言えないです。

まず新要素の半分程度はオマケ後付という感じが漂っていますし、上記で挙げた問題点は気になります。

舞台をアメリカに移している点は別に不満はありません。あくまでも馴染みにくいだけで済んでいます。

ただ、アメリカを舞台にしている割には、登場人物のデザインがかなり適当な印象があるのも不満。

名前はアメリカ人らしいのですが、過去作品の色変え程度しか違いがないキャラも多く、違和感があります。

基本的に遊べるゲームなので評価はそれなりに高めですが、過去作品と比べてしまえばぶっちゃけ平凡です。

(※遊べるゲームですが、筆者としては従来どおり長めに遊ぶ気になれないという点があります。)

良し悪しはっきりしている分、不満を抱くシステムとストーリーは目立っています。

次回作で軒並み改善されるかどうか、そこに筆者は期待することにします。




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