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オルステッド
〜裏切りと憎しみに立ち会い、人間に絶望した英雄〜

 

 

 

 

 

主要タイトル ライブ・ア・ライブ
プチ解説 ルクレチア王国に所属する戦士で、中世編の主人公。
裏切りと憎悪によって心を引き裂かれ、破滅をもたらす存在へと変貌した。

 

 

 

 

前回の人物は、中世編において絶大なインパクトを我々に与えたストレイボウでした。

今回は、そのストレイボウの(元)親友でありライバルであり、正義感に燃える戦士ことオルステッド。

このオルステッド自体の知名度は高いですが、その知名度の高さはある真実に由来します。

彼が生きた人生と、悲劇だらけの展開と結末・・・ここで紹介していくとしましょう。








ルクレチア王国の戦士であるオルステッドは、

優勝者にはアリシア姫との婚約が約束されるという大イベント『武術大会』に出場。

決勝戦では親友でありライバルであるストレイボウを倒し、見事に優勝します。

そこからの流れは前回のストレイボウを参照していただければ分かるかと思います。

アリシアがさらわれ、救出に向かい、魔王が偽者と判明し、不可抗力で王様を殺害してしまい、ストレイボウの裏切りにあう。

まさに波乱万丈というか、悲劇しかない人生を送ることになります。

そしてストレイボウを倒し、アリシアを救出する時、彼の心は完全に破壊されました。

現れたアリシアは、救出に来たオルステッドを拒絶。

先に来ていたストレイボウに何か吹き込まれたか、悩みを暴露されたか・・・それは知りません。

こんな状況で、アリシアは既に死亡しているストレイボウの弁護をし始めます。

「あなたには苦しむ者の気持ちなんて分からないのよ!」(意訳)

と、アリシア。オルステッドの弁解や意見すらも聞こうとせず、ストレイボウの死体に乗っかる形で自刃します。





まとめると、

アリシア救出隊のリーダーとして持ち上げられた王国から『お前は魔王だ!』と迫害を受け、

良き親友と思っていたストレイボウから、裏切り行為と最大級の罵詈雑言を浴びせられ、

それでもアリシアの救出ができれば・・・と望みを繋いでいた矢先に、

アリシアからトドメの言葉を剛速球で叩きつけられ、さらに目の前で自殺される。

ということなのです。

英雄から凶悪犯罪者にその地位を貶められ、

親友の妬みと憎悪により酷く傷つけられ、

結果的にはアリシアを救うことができなかった。

こんなレベルの高い惨劇に見舞われたゲームの主人公が他にいるでしょうか。






アリシアが自分の目の前で死んだその瞬間、それまで必死に耐えてきたオルステッドの心は完全崩壊しました。

魔王が偽者だった・・・では何者がこの悲劇を生んだのか。オルステッドはある結論を導き出します。

「そもそも、魔王なんてものは存在しなかった・・・。」

「ならば私が魔王となり、人間に絶望をもたらそう。」

「わが名は・・・魔王オディオ。」








こうしてオルステッドは、今作の黒幕となったのです。

今作の流れや詳細は、評価や問題点と共にレビューで解説していくことにしますが、

中世という王道ともいえる時代の本格的RPGにおいて、

主人公が悪に染まり、黒幕として君臨する流れは異質であり、画期的であるといえます。

今作は7つのオムニバス形式のシナリオが用意されており、

それら全てをクリアした後で、オルステッドが主人公となる中世編がプレイできるのです。

中世編はそれまでの7つのシナリオと違った王道路線を匂わせる展開と流れでした。

「いよいよ本格的RPGができる!」

と期待したプレイヤーの気持ちは、中盤〜結末までの流れで見事に裏切られます。

この絶望的過ぎる展開が今作の真髄であり、
プレイヤーを良い意味でも悪い意味でも叩き落した流れとなったのです。








オルステッドの人生は華々しい活躍を描き、勧善懲悪という流れによるハッピーエンドとは、

似ても似つかぬほどに凍てついたものです。

これは作品のコンセプトにも表われていて、王道RPGへのアンチテーゼとも言えます。

英雄と呼ばれる者が大輪を咲かせるとは限らず、

場合によっては裏切りと嫉妬の世界に飲み込まれてしまう事もあるのです。

歴史の勉強をせずとも、大まかに見てみるとそういった悲劇はあります。

でもだからといって希望に満ちた主人公が絶望に支配されて魔王となる展開は・・・。

まぁそれは良いとしましょうか。






その後のオルステッドは、ルクレチア王国の人間を皆殺しにし、絶望と怨嗟が支配する土地へと変えてしまいます。

そして各時代の主人公達(計7名)を中世の舞台に集結させ、自分の手で葬り去ろうと画策します。

この辺の展開はゲームを実際にやっていただけると良いかと思います。

最初は善であり最後は悪になるという部分では、ストレイボウと共通していますが、

オルステッドは様々な事で追い込まれて絶望した結果、闇に染まってしまったのであり、

ストレイボウのように、状況次第では抑え込める憎悪に駆られて悪になったわけではありません。

また、ストレイボウとアリシアの鬼畜というレベルを遥かに超えたイジメよりも陰湿な言動が、

魔王を生み出したことになったことも付記しておきます。

オルステッドが悪になったのは事実ですが、それは彼の本当の望みではなかったはずです。

結局は展開により、彼は死にます。

最後まで報われる事はありませんでした・・・。







悲劇という流れを意識したストーリーが目立つライブ・ア・ライブにおいて、

これほどまでに悲劇を味わい、悲劇を生み出した人物は彼を置いて他にいません。

もっと言えば、他のゲームでもなかなかお目にかかれないキャラであると言えます。

オルステッドよ、安らかに・・・。

 

 

 

 

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