デデデ大王 〜プププランドを統治する人望なき大王〜 |
主要タイトル |
星のカービィ(1・2・3) 星のカービィ〜夢の泉の物語〜 星のカービィスーパーデラックス(USDX) カービィのピンボールなど |
プチ解説 | 『星のカービィシリーズ』のほとんどに登場しているプププランド統治者。 支配欲が強く、人望もないが基本的には善人でありカービィに協力することもある。 |
星のカービィシリーズはポップな世界観とコミカルなキャラクターで構成されていますが、
各作品のラスボスは邪悪な存在としてかなり異質な描写であったりします。
そんな中でも初期からほぼ皆勤賞レベルでシリーズに貢献するキャラクターがいます。
今回取り上げる『デデデ大王』は、カービィシリーズの名脇役であり、
その存在感の大きさは言うまでもないでしょう。
デデデ大王はカービィ達が住むポップスターのプププランドを統治する大王です。
プププランドは作中でも度々紹介されているとおり、
『呆れ返るほど暢気で平和な場所』であり、住民はのほほんと生活しています。
デデデ大王は、山の山頂に自分の城を構えており、そこで生活しています。
生活する上で必要な物資などをどうやって険しい山に運んでいるのかは謎ですが、
初代カービィではプププランド中の食料と秘宝『きらきらぼし』を奪って自分の物にしていることから、
略奪することも厭わないであろう事が分かります。たぶん普段は買ってるんでしょうけどね。
上記のように、悪事(悪気はないらしい)を働くイメージが強く、
住民のほとんどからも慕われていないようで、大王という肩書きが自称になったこともあります。
ただし、大王として認める存在も居るには居ますし、だからこそ部下も多いのです。
カービィがデデデ大王と対峙する際に戦う敵の多くは大王の部下ですしね。
(※初代とか夢の泉とかUSDXの大王の逆襲とか。)
根本的にカービィとは敵対しているわけではなく、
初代の悪事では真っ向から対立して結局はボコボコにされますが、
2・3・64では黒幕に操られていたり、成り行きでカービィと戦ったりという形になるので、
カービィが攻撃を仕掛けてきたら迎撃するという方針を貫いていると言えます。
また夢の泉の物語では、悪の化身の復活を阻止するために、
スターロッドを強奪してやむを得ず悪役を演じるなど、大王なりに考えがあっての行動をしています。
また、アニメ版などで染み付いたいがみ合う仲という関係に似合わず、
64ではカービィと共に黒幕に戦いを挑んだり、助けてあげたりしています。
根っからの悪者ではなく、本来の姿は善人なのです。
ただ我欲が強いのと傲慢な姿勢と態度であるだけの話であって・・・。
夢の泉の物語においては、スターロッドを奪っただけで悪者扱いされ、
カービィが大王を倒してスターロッドを取り返した直後に、カービィを引きとめようとして無視されたり、
結局は泉にスターロッドを戻されて悪の化身が復活してしまったりと、
苦労も水泡に帰すほど散々な役回りであると言えます。
また、この後は真の黒幕の存在がゲームのキモとなるため、しばらくラスボス級の扱いから外されます。
それでもステージボスとして奮戦したりしてますけど。ピンボールでも一応はラスボスだし。
(※このように悪役に回ったりカービィにケチョンケチョンにされる点で人望の無さが伺える。)
素直な性格ではないが故に、カービィを助ける事には表向き関心がないのに対して、
実はカービィ達が心配で結局は味方になったり、敵対していたカービィを諭そうとしたり、
案外自分に付いて来てくれる部下には優しかったりと人情あふれるキャラだと思います。
戦闘に関しては、大きなハンマーを振り降ろしての攻撃や、
身を徹してのヘッドスライディング(体当たり)、大ジャンプ攻撃などが主流です。
巨体ゆえに動きは遅く、隙も大きかったりしてドジキャラですが、
初代のエクストラステージでは高速化して強敵に変貌したり、
2では怒りに任せて機敏かつ大胆不敵な攻撃を仕掛けてきたりと雑魚とは違います。
また、USDXの『大王の逆襲』においてはラスボスとして再臨。
マスクドデデデという名前で登場し、
全身フルアーマー(マスク装備)の格好でハンマーも鉄製になり、
豪快な攻撃を仕掛けてヘタレのイメージを払拭しました。
(※筆者は油断した結果、2戦ほど負けています。ステージの構造も変わったし・・・。)
プププランドを統治する能力に関しては資料や情報がないので何とも言いがたいですが、
冒頭でも述べたとおり『呆れ返るほど暢気で平和な場所』ですから、治安や経済は良いのでしょう。
行政能力においては部下が概ねやっているとは思いますが、
人望がないのに大王の座に君臨し続けている点を考えると独裁政治なのかもしれません。
(※初代で国中の食料と秘宝を奪ったりしてますし。治安乱してどうするのよ・・・。)
敵キャラのイメージが強いけど、実はワルではなく善人の面も垣間見せてくれる。
カービィとは一定の距離感はあれども友好関係(?)にある。
悪の権化に対抗する行動を自ら悪名を気にせず実行できる。
上記の長所を踏まえて、デデデ大王の見方が少しでも変わったのなら筆者としても幸いです。