プチキャノン 〜長らく愛され続けた史上最弱兵器〜 |
主要タイトル | 桃太郎電鉄シリーズ(USA以降廃止) |
プチ解説 | キングボンビー対策として購入できる格安ロボット。 泣けるほど弱いが勝利した時の快感は別格である。 |
仲の良い友達とやれば、
数回ほどリアルファイトになると言われている桃太郎電鉄シリーズ。
このゲームの駆け引きと言えばカード戦略と貧乏神対策が代表的でしょう。
その貧乏神対策は、どうにでもなる範疇なのですが、
コイツが進化してキングボンビーになるとそうもいかないのです。
貧乏神は近くのプレイヤーに擦り付けて対処可能で、
キング様も確かにそれは出来るんですけど、
いきなり島に吹っ飛ばされたりするので厳しくなります。
どうしても被害を覚悟しなければならないとき、
頼れるのはロボット工場で購入できるメカボンビー、またはカプセルロボになります。
メカボンビーは負けるまで継続して使用可能であるのに対し、
カプセルロボは使い捨てで、勝とうが負けようが継続して使えません。
(※前期はメカボンビーが負けても一定の確率で修理できて使用可能だった。)
しかもメカボンビーより格安な分、戦力としてはかなり劣るため、
好んで使う人はかなり少なく、
安価で数をそろえる事が主な購入目的になりがちです。
そんな中、
カプセルロボの中でも
最安値・最弱・コストパフォーマンス最低
という三冠王の名をほしいままにするキャラ、
プチキャノン大先生をご紹介しましょう。
プチキャノンは、桃太郎電鉄DX〜12まで登場したカプセルロボです。
『び』という文字が書かれた赤色ボディーの卵型で、
細い2本の足による飛び跳ねながらの移動をし、
攻撃時は中に居る黒い何かが卵を開いて攻撃します。
攻撃方法は、「プチ!プチ!」と言いながらマシンガンショット。
後の作品では『オリンパス流星群』という2倍ダメージ攻撃もします。
貧相な見た目もさることながら、
プチキャノンの命中率の悪さは想像を遥かに超えるレベルで、
僕が知る限り、出演後期では紙装甲を実装し、
キング様のボンビーム1発で破壊されます。
期待できないっぷりは尋常じゃありませんでした。
そんなプチキャノンですが、
貧相な見た目が一部のユーザーからは何故か好評だったりします。
また、その圧倒的な弱さも魅力になるようで、
『意地でもメカボンビーを買わずにプチキャノンでキング様を穿つ!』
という思想を掲げながら奮闘するプレイヤーも居るなど、
人気はそれなりにあるものと思われます。
かつての協力者アクアン氏も、
「桃鉄は総資産の勝敗じゃない。プチキャノンで勝つかどうかだ!」
という、
ゲーム性を無視したワケの分からない発言をした事もあり、
その手の人からは愛される存在と言えましょう。
ちなみにプチキャノンの勝率ですが、
登場初期は1/8の確率でした。
要するに8回やって1回は勝つというもので、
登場ロボット中では最弱でも、そこまで顕著では無い。
しかし後期ではその勝率が、
1/32にまで大暴落してしまいました。
分かりやすく言えば『3%強』の確率で勝てますという事です。
これを踏まえればアクアン氏のようなプレイヤーは、
ドMと定義されるのです。
しかし最弱だからこそ勝った時の喜びは格別です。
15億円支払ってメカボンビーRX買って勝っても当然と思えますが、
1000万円支払って中古のロボット買って勝つと凄い得した気分ですよね。
ロボットそれぞれに勝利した際のメッセージが用意されていますが、
プチキャノンが勝利した場合の秘書からのメッセージは、
他のロボットとは比較にならない感動が表現されています。
まぁ勝率に天と地の差があるわけですから、
プチキャノンがキング様を葬り去ろうものなら
大はしゃぎして小指脱臼しようとも喜びの舞を踊りたくなります。
(※筆者の実体験を下に書いてますので、そんな目で見ないで下さい。)
しかしカプセルロボは冒頭でも言ったとおり、
使い捨てであり、勝っても廃棄処分されてしまいます。
プチキャノンでキング様を倒したならば、
そのプチキャノンは国立博物館に永遠に飾られてもおかしくないでしょう。
でも手元から英雄が消えてしまうのは意外と辛いものです。
勝利したら是非とも写メに撮って額縁に飾ってしまいましょう。
プチキャノンほどリスクを感じるロボットは居ません。
カプセルロボ最強のヤマトザムライだって使い捨てで境遇は同じですが、
プチキャノンに比べて価格が高い分、勝率も高いしコストパフォーマンスにも優れています。
弱い弱いと貶され続けても主のために健気に戦うロボット。
リスクを恐れない自信があるならば、
このプチキャノンでキングボンビー撃破に挑戦し続けてみるのもオツでしょう。