闇に葬られたゲーム機

 

 

 

 

 

 

 

 

1980〜90年代。それはゲーム業界が最も競争意識の強かった時代。

何故ならばゲームハードの主導権を握るための戦争が起こったのです。

メジャーなところで言えば、任天堂のファミコンやゲームボーイ、スーパーファミコン。

ソニーのプレイステーション。

セガのメガドライブ、セガサターン、ドリームキャストなどでしょう。

 

 

 

もちろんその手の人にとってはこれ以外にも有名と言えるハードはあります。

PCエンジン、セガマークU、ゲームギア、3DO、ネオジオなどなど・・・。

数々のハードが登場し、我こそはと名乗りを上げ戦いそして散っていきました。

 

 

 

散ったハードにも当然いまだに名作として名を残したソフトは数多く、

貴重な存在となった今でも愛されるゲーム機として墓標が立っているものだと思います。

 

 

 

ここまでは糞真面目なコラムです。

ここから本題に入りましょう。

先ほど散っていったハード。酷な言い方をすれば負け組の紹介をしました。

戦士たちの競争には勝利もあれば敗北もあるわけでそれは仕方の無い事です。

 

 

 

しかし、新たな武功を立てる為に意気揚々と戦準備をしたにもかかわらず、

開門した瞬間に討ち取られてしまったハードがありました。

それは1995年。任天堂から発売されたあの有名な奴。

 

 

 

 

 

 

 

『バーチャルボーイ』

 

 

 

 

 

 

 

ゴーグル型覗き見タイプの斬新なスタイル。

画面に立体映像を映し出す高技術仕様。

電池で起動するお手軽スタート。

と言った機能を搭載し、変則的なデザインをしたハードでした。

発案者はあの有名な横井軍平氏。

これは期待せざるをえない。

世間は任天堂の新たなる刺客にアッと驚き、ハード戦争は圧勝に終わるだろう。

 

 

 

 

 

しかし世間は厳しい。

このハードが歴史に輝かしい名を残す事は無かったのです。

何故かと言うのは僕自身、あまり確証は無いのですが、

全体的に魅力となる画が斬新過ぎたのだと思います。

 

 

 

 

使われた色は赤と黒の2色のみ。

画面の中には、赤下敷きを前面に当てたような光景が広がります。

つまりは地味なのです。

この頃にはスーパーファミコンやプレイステーションなどの

カラー仕様、かつ複数人プレイ可能のハードが出現してる状態。

最新鋭の砲台同士が砲撃を放ちあっている最中だったのです。

 

 

 

 

そこの真っ只中に現れたのが一人専用プレイの赤黒ハード。

あっちが砲台ならこっちは竹槍です。

砲台の攻撃に対して竹槍攻撃は無謀なる行動。

魅力という点において、既存のハードに劣ってしまったのです。

 

 

 

 

また、プレイしてる光景も実に気味の悪いことになります。

なんせ、ゴーグルの中に視界を完全に突っ込むわけです。

外から見たら何してるのか分かりません。

むしろ何者なのかを詮索されます。

という事もあり、当然1人プレイ用ゲームしか発売されず、

多人数でワイワイ盛り上がる事を目的としていたユーザーからは敬遠されてしまいます。

そして、赤と黒であるという事で目の疲労を伴い、

視力低下に繋がるという噂も流れ、相乗効果でドンドン売り上げるチャンスを失います。

(※科学的には視力低下にはならないという結果が出ています。)

 

 

 

ちなみに僕はこのハードを買ってはいませんがプレイした事があります。

まだ元気だった頃のダイエーにあったゲームのお店に通っていた頃、

バーチャルボーイ、もとい竹槍に遭遇しました。

あの頃は1995年という事で、僕は8歳くらいだったでしょうか。

なにやら凄そうな物が置いてあるという好奇心からくる期待が膨らみ、

プレイしていました。なるほど、斬新じゃないか!

・・・しかしこうなんつーのかな。

 

 

 

 

 

盛り上がれない(´・ω・`)

 

 

 

 

 

外から見たら何のゲームをしてるのか全く分からないし、

そもそもゲーム機であることすら疑問を抱かれそうな姿だったと思います。

そして視力低下のデマであったとは言え、

目が疲れるのは確かでした。

 

 

 

こうして僕の新しいゲーム機との出会いは一瞬で終わり、

バーチャルボーイ敗走のお知らせと同時に店からも姿を消しました。

ちなみに出荷台数は7万台です。

いや、頑張ったよ。7万台って言っても頑張ったよ。

 

 

 

 

 

ただ残念な事に、

世界累計で7万台なんだよな。

 

 

 

 

 

今だったらそれなりの評価を受けるのでしょうかね。

15000円という価格も意外とリーズナブルじゃないでしょうか。DSと大差ないし。

しかし最先端を追求した結果が、実は劣化版だったという落とし穴。

それでも黒字の任天堂はバケモノであり勝ち組でした。

 

 

 

 

 

情報提供

Wikipedia『バーチャルボーイ』

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4

 

 

 

次回のコラムもお楽しみに!

 

 

 

 

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