×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

まんが家ジャイ子先生(2)

 

 

 

 

 

 

 

  1. 前回までのあらすじ



    ジャイアンとジャイ子が熱い抱擁を交わす!

    (※超適当ですが間違いではない。)











    さて、筆者の手抜きっぷりは置いときまして、いよいよ物語の核に迫る後半戦です。

    雑誌に漫画が掲載された事で興奮状態のジャイアンとジャイ子。

    次のコマで、ジャイ子は落ち着きを取り戻し、ある疑問を抱きます。

    「これ、先月号よね。」

    ジャイアンはニコニコしながら「そうだよ。」と一言。

    そしてここから【クリスチーネ大暴走の巻】へと物語は移行します。

    (※もとい【男3人試練を迎えるの巻】でもある。)






    ジャイ子はとっさに電話の方へと駆け出し、編集部に電話しようとします。

    どうやら掲載してくれたお礼を言いたいのと、読者の反響を知りたいようです。

    何食わぬ顔で「当然でしょ?」という表情のジャイ子。急に作家思考に豹変しました。

    しかし、このからくりを知っているジャイアンは大慌て。

    ジャイ子を静止すると、外へと駆け出し野比家へ。助けを求めに来たようです。

    「なんとかしてくれ!」とジャイアン。

    「なんとかしろと言われても・・・。」とドラえもん。

    さすがに嘘が過ぎたという結論に至ったドラえもんとのび太は、

    軽い冗談だったと打ち明けるべきだとジャイアンに進言します。

    しかしあれだけ喜んでいるジャイ子にそれを言ってしまえば、

    冒頭でも紹介した落ち込みっぷりを遥かに超える絶望を味わう可能性もあります。

    ジャイアンは「妹が泣いて喜んでるのに、今更そんな事言えるか!」

    と焦りながらも怒ります。

    というか、テメェの要望通りにしたらこうなったんだろ>ジャイアン。

    という感じですが、対策はどうやらないわけでもないようです。






    ここでドラえもんが取り出した道具が『通話よこどり電話』という、

    古風な電話に糸が装着されたような形の道具です。

    どう見ても糸電話です。本当にありがとうございました。(゚∀゚)






    いやいや、まぁちゃんとした秘密道具のようです。

    とりあえず糸の先端を剛田家の電話にセットし、受話器は野比家に置いておく事で、

    剛田家からかけた電話を全て野比家で受信することができるようになります。

    ただ、この糸をセットするという微笑ましいほどのアナログ仕様はどうなんでしょう。

    ジャイアン、不安そうに糸を持ちながら道中を練り歩く。

    道端に糸を垂らしながらなのでその光景たるや、かなりシュール

    途中で切れたらダメなんだからもうちょっと何かないのかよ。

    さて、電話のスタンバイはOK。ジャイ子に編集部への電話を許可します。

    緊張のジャイ子。電話の向こうには編集部に扮したのび太という少年。

    「や〜や〜クリスチーネ先生!!」

    「こないだは、傑作をありがとうございました。」

    と、のび太。軽いなぁ〜対応が。

    その光景をシラケた顔で眺めているドラえもん。

    もうちょっとリアクションねぇのかよ>ドラえもん。

    さて、のび太が応対する中で筆者は少しだけ危機感を覚えてまいりました。

    懸命な読者の方々ならご存知だろうと思いますが、

    のび太は調子に乗ると『アホみたいに後を考えなくなる』ので、

    この場面でも「人気アンケートで、たちまちトップになりました。」とか言っちゃいます。

    それだけならまだしも、このメガネをかけたアホの子は調子こいて、



    「いまや先生の人気は日本一・・・、いや世界一・・・・・・。」



    という、誇張表現にしてもやりすぎだろという発言をかまします。

    たかだか雑誌1冊、というか初めて掲載された漫画家の人気が世界に響くとかどういう事でしょう。

    のび太がアレなのはいつもの事ですが、これはやりすぎ。ドラえもんも流石に止めに入っています。






    電話を終えたジャイ子。ここでまた疑問を投げかけます。

    「でも…、おかしいわね。人気のわりには、ファンレターが1通も来ない。」

    なるほど、人気がある漫画家ならば確かにファンレターはたくさん来ますね。

    しかも人気がなくとも掲載された漫画の作家にだって1通くらいは届きますよね。

    この流れにより、ジャイアンはまた東奔西走の流れに苦労することとなります。

    ジャイアンも述べていますが、悪いのはのび太です。

    ここでドラえもんが取り出したのは『もはん手紙ペン』という道具。

    これは、設定された年齢に見合った内容や字体で文章を書けるペン。

    すなわち、老若男女問わずそれらしい手紙を書く事ができます。

    早速、ダイヤルを小学校4年生の女の子に合わせ、のび太が手紙を書きます。

    ですが、1通程度では世界的人気漫画家のクリスチーネ先生は納得しません

    よって、ダイヤルを幼稚園〜大学生まで幅広く設定してたくさん執筆することに。

    執筆作業にあたっているのび太はキツそうです。

    でも、これってそもそものび太があんな誇張表現使ったのが原因ですからね。

    身から出た錆ってやつです。





    ダンボールいっぱいに敷き詰められた手紙をジャイアンがジャイ子に届けます。

    たくさんの反響に大喜びのジャイ子。ところがまたも先生が疑問を抱きます。

    ジャイアンもこれには「まだあるのかよ…」という感じで冷や汗流しておりますね。

    そしてクリスチーネ先生大暴走の極みともいえる衝撃的発言が。



    「こんな人気作家は、他の雑誌もほっとかないと思うけど。」



    調子乗るんじゃねーよ!(゚∀゚#)

    まぁそもそも男3人が企てた壮大なドッキリですから、仕方ない反応ではあります。

    これにはジャイアン、泣きながら家を猛スピードで飛び出し、またまた野比家へ。

    もっとたくさんの雑誌に載せろと強気に要求し、ドラえもんとのび太も『すりこみ製本機』を使って大忙し。

    とにかくたくさんの少女漫画雑誌にクリスチーネ先生の原稿を載せまくります。

    『アンコロモチストーリーズ』

    『日出処(ひいづるところ)は天気』

    『ペロペロキャンディキャンディ』

    の3タイトルを確認。どれも少女漫画タッチの作風で忠実です。

    でもおじさん、このタイトルに付いていけないよ〜(゚∀゚;)

    さて、たくさんの雑誌に掲載されている事をジャイ子に確認させたジャイアン。

    やっと一息つける・・・と思ったところで、クリスチーネ先生の更なる衝撃的発言が。



    「原稿料が入ったら、お城みたいな家を建てようね。」



    クリスチーネ剛田は悪くない。悪くない・・・と思う。小学生だもん。夢を持ってるもん。

    たくさんの雑誌に載ったんだからたくさんの原稿料だって貰える。そう思うよね。

    でもこれ、冗談の通用しないレベルのドッキリなんだよ。

    ジャイアンがビックリした表情で困ってるけど、それって男どもの責任じゃないか?

    号泣しながら野比家へ。これで本日4回目の来訪です。

    事のあらましを聞いたドラえもんとのび太は、流石に泣きながら怒ります。

    「そこまで面倒見られるか!!」(怒)

    そりゃ原稿料の確保なんて・・・ねぇ。無理に決まってるじゃないか。

    ついにのび太の部屋の窓から2人はタケコプターで逃走。ちゃっかりのび太は靴はいてます。

    この事態にジャイアンは「俺、うちへ帰れないよ!」と号泣します。兄貴頑張れ。







    場面はジャイ子の部屋へ。

    神妙な顔つきで雑誌に掲載された自分の漫画を読んでいます。様子がおかしいです。

    「落ち着いて、よくよく見ると・・・・・・。」

    「よくこんな漫画が、雑誌に載ったものだと思うわ。」

    「どれもこれも、プロの真似じゃないの。」

    「あたしの描きたかった漫画は、こんなものじゃないんだわ。」

    と、雑誌を叩きつけながら自分の作品にまでついに疑問の魔の手が伸びます。

    おそらくは、他の掲載されている作品と比較してみたのでしょう。

    自分の描いた漫画が何故、他の作者に混じって掲載されているのか。

    不思議な実態を疑問に感じるのは普通です。まぁ今までの流れが不自然ですしね。

    そしてジャイ子は、雑誌を持ちながら街で実際に生の声を聞こうと外出します。

    あ、その行動は嘘がバレる・・・まぁいいか。





    ジャイ子が直接生の声を聞こうと呼び止めた相手はスネ夫

    よりにもよってです。明らかに聞く相手を間違えていると思います。

    雑誌を渡され、読んだスネ夫の最初の一言は「ひっでえ漫画!!」です。

    しかもフォントと吹き出しの形からして、相当な大声で言っています。

    流石はスネ夫。世間体を気にするような姿勢は欠片もありません。だがそれがいい。

    そしてその酷い漫画の作者を目の前にして、

    「下手糞でシッチャカメッチャカで、よくもこんな恥知らず・・・・・・・。」

    という罵声を浴びせまくります。表情も馬鹿にする事を喜んでいるかのような笑い顔です。

    そこまで言うかというレベルに筆者は驚きですが冷静に考えれば、

    ドラえもんの世界は剛速球を相手に投げまくるキャラが多い

    ので、まぁスネ夫のリアクションも理解できる範疇です。人としてどうかは別としてね。

    このスネ夫の反応、もとい罵詈雑言を聞いたジャイ子の表情は、是非ともコミックスでご確認ください。

    一言で言えば、魔王です。

    流石にこの魔王状態のジャイ子を見たスネ夫は「どうしたの?」と聞き返します。

    ジャイ子は何も言わずに自分を指差します

    「それは私が描いた漫画です」というアピール。これにはスネ夫、衝撃を受けます。

    目の前の作家の作品を冒涜しまくった挙句、その作家が怪獣の妹である事実。

    スネ夫は次のコマで、「ジャイアンに殺される。」と言いながら気絶してしまいます。

    まぁバレたら殺されるどころか、骨すら残されないでしょう。

    バイバイスネ夫。君は良いキャラだったよ。

    ジャイ子はジャイ子で、このスネ夫のストレート過ぎる批判を受け止めているようです。

    「はっきり言ってくれて良かった。これで目が覚めたわ。」

    と背中を見せながら歩いて行きます。その背中は泣いているようにも見えます・・・。





    さて、今回のお話の最後の大きなコマ。

    場面はのび太の部屋。ジャイアンが通話よこどり電話で誰かと話しています。

    その相手はジャイ子。どうやら帰宅後に編集部へ電話をかけたようです。

    ドラえもんとのび太が逃走から帰宅したその場面でのジャイ子の発言は以下のとおり。






    編集部ですか、クリスチーネです。あんな作品で、原稿料なんかいただけません。

    第一歩から勉強し直します。あれはなかったことにしてくださいね。





    この発言を聞いたジャイアンは、

    「えらいぞ、ジャイ子・・・。いや、クリスチーネ先生。」

    と感動の言葉を発し、物語は終わります。

    ジャイ子はスネ夫の直球ど真ん中の罵詈雑言を真摯に受け止めて自分を見つめなおしたのです。

    作品に自信が持てなかったのは、新人賞に入選しなかったからではなく、

    自分が描いた漫画そのものに満足が出来なかったからです。

    そして自分を良い意味でも悪い意味でも評価してくれる人間がジャイアン以外にいなかったこと、

    これまで描いてきた作品を客観的にではなくて主観的にしか見れていなかったこと。

    これに気付けたのです。偉いじゃないですかジャイ子。

    例えこの切っ掛けとなったのが、あの口のとがった小僧の讒言だったとしても。









    今回の物語では、秘密道具が3つも登場するというバーゲンセール状態の大放出でした。

    どれもこれも実用性に関しては、「なくても困らない道具」という扱いになりそうですが。

    そして夢見る少女に振り回される少年達(?)の苦悩や努力、気持ちも垣間見れたと思います。

    夢は簡単に叶えられるものではなく、

    たゆまぬ努力と批評を真摯に受け止める事の繰り返しが物を言うのだと遠回しに言ってると思います。

    (※自分で分析してなんですが、筆者にとって耳の痛い話です。)

    読んでいて面白い場面は言葉にも描写にも表れており、ユーモアに関しては流石は藤子F先生です。

    その裏には、今回の物語に限らずメッセージが隠れており、それを読み解くことがドラえもんの面白さでもあります。

    今回のMVPは、恥知らずという単語まで堂々と出したスネ夫でしょう。

    やっと29巻まで終わりました。まだ計画の半分程度ですが、今後も面白いドラえもんを読み込んでいきたいですね。




     

戻る。