ユーレイ暮らしはやめられない

 

 

 

 

 

 

 

  1. 寒いからホットコーヒーや紅茶を飲んで温まろうというわけなんですが、

    飲んだ量に比例する形で、尿が出るという悪循環に悩まされています。

    まぁ、風邪引くよりマシだよね。ハルジオンです。







    さてさて、前回は非常に長いテキストにお付き合いいただきまして、

    まことにありがとうございます。まぁ読んだ前提ですけど。

    今回は同じく第29巻より『ユーレイ暮らしはやめられない』 をお送りします。

    分かってると思いますが、たけし軍団のある人は関係ないです。





    いつもの三行解説

    ジャイアンを恨めしく思ったのび太が道具で幽霊に化け、

    仕返しをしたけど味を占めていつものように勝手な使い方をし、

    ジャイアンとスネ夫の幽霊に追いかけられる。








    まぁ要約するとこうですよ。

    要約しすぎな気もしますけど、まぁそこは気にせんでよろしい。

    では本編スタート!










    1コマ目、早速のび太さん号泣しながらダッシュで帰宅。

    最初からクライマックスです。

    どうやらジャイアンに何かされたみたいです。

    相当悔しさと怒りを感じたのでしょう。のび太さんいつも以上にご乱心です。

    「覚えてるよジャイアン。この恨みはいつか必ず晴らすぞ!!」

    と叫びながら手足をバタバタ。

    ここでドラえもんが、恨みを晴らすのはいつ頃?という現実的な質問。

    するとのび太さん。



    「いまに……、いまに僕が年とって死んだら化けてやる!!」




    至極もっともなご意見なのですが、

    それが何年先の話なのかが分かりませんし、覚えてるかどうかも心配です。

    この発言にドラちゃんもビックリな表情。

    そして次のコマでは、

    「ウヒャヒャヒャゲラゲラ(>∀<*)」

    と腹を抱えて大爆笑。もちろんのび太さんは本気で化けるつもりだったのでご立腹です。

    いつものように落ち込んで背中を向けるのび太。

    ドラえもんはここでフォローします。

    今に立派な大人になってジャイアンを見返せば良い、というわけです。

    うむ、平和的な仕返しといえるでしょうね。

    そんな良い事言った直後にドラちゃん、こんな一言。



    「死なずに化けて出る方法も無いでもないけど・・・。」



    つまり、化ける道具があるということです。

    当然ですが、こんな話に反応しないのび太ではありません。

    いきなり元気を取り戻してドラえもんに道具を出すようお願いします。

    しかもジャイアンへの恨みの深さを象徴するように、

    「貸さないと一生恨むぞ!」

    と必死です。長い付き合いの人間を道具1つで恨むなよ>のび太。







    ここでドラえもんが取り出したのは『うらめしドロップ』という道具。

    これを飲んだ後に寝ると、魂が抜け出して一時的に幽霊になれるようです。

    いわゆる幽体離脱です。

    さてさて、目的を果たすためにのび太は飴を舐めて夜に寝ます。

    すると、あら不思議。のび太の身体からもう1人ののび太が出現!

    足がない幽霊という規則もちゃんと守られています。

    のび太幽霊の姿を分かりやすく言うと、

    ゲゲゲの鬼太郎に登場する一反木綿にのび太の顔を付けた感じです。

    年代選ぶ例えでごめんね。ウフフ。






    さてさて、壁すらもすり抜けられる状態となったのび太は、

    いざジャイアンの家へ向かいま・・・あれ?どうしたののび太さん。

    ドラえもんが寝ている押入れのふすまを開けてドラえもんにこんな相談。



    「暗いから付いて来て(´・ω・`)」



    おい、お前幽霊だろ!

    幽霊が夜を怖がってたら意味がありません。アイデンティティの崩壊です。

    ドラえもんも呆れた表情で「ユーレイのくせに!!」と相談に応じません。

    さっさと1人で恨みを晴らして来い!>のび太。






    夜空を漂うのび太。もといメガネ幽霊。

    ジャイアンの家に到着し、寝ているジャイアンの横にスタンバイします。

    「うらめしや・・・。」

    のび太が神妙な面持ちでお決まりのセリフを言うのですが無反応。

    そりゃまぁ寝ている相手に静かに何か言っても聞こえませんぞ。

    反応がないため、もはや幽霊もくそもないトークに。



    「うらめしい・・・うらめしいんだよ。うらめしいってのに。(・ω・`)」



    ジャイアンの鼻を手でチョンチョン触りながら、

    お願いだから話を聞いてよ的な感じで話を進めるのび太さんです。

    ここでジャイアンが眠いと思いつつも起きます。

    そしてやっと目の前にいる幽霊に声をかけます、こんな感じ。



    「なんだ、のび太か。」




    普通!!!それしか言えない!!!

    これにはのび太さんも「なんだとはなんだ。ユーレイだぞ、怖いぞ。」とちょっとお怒り。

    しかしながら目の前にいるのがのび太の顔であり、ジャイアンもはっきりした記憶がない状況。

    寝ぼけ眼とはいえ、のび太幽霊を粉砕する一言を放ちます。

    「ユーレイは怖いが、のび太のユーレイは怖くない。」

    正直に言ってしまいました。まぁ怖くないですわな。

    威厳もクソも無いし。

    この一言をぶつけられたのび太は、

    Σ(゚д゚)

    こんな表情になり、唖然。怖がってくれると思ってたんでしょう。

    そして寝たいという気持ちと、のび太が目の前にいるウザさが強まったジャイアンは、

    「さっさと消えないとぶっ飛ばすぞ!!(゚Д゚#)」

    と怒鳴りつけ、のび太幽霊を見事に返り討ちにします。







    泣きながら大慌てで逃げ帰ってきたのび太幽霊にドラえもん、超呆れてます。

    ユーレイが逆に脅かされて帰ってくるとはどういうつもりだ貴様!

    という感じで叱責します。流石に見かねたドラえもんが付いていくことに。

    夜空を漂うメガネ少年と自称猫型ロボットのちょっとした会話。





    のび太「ロボットのユーレイか、あんまり格好良くないね。(゚Д゚)」

    ドラ「ほっとけ!(´・ω・`)」

    というコマ。藤子先生のこういうやり取りを入れる姿勢が良いですよねぇ。







    さてさて、再び場面はジャイアンの部屋(※ジャイアン熟睡中)。

    ドラえもんは、恨みを晴らすためには手段を選ぶな とのび太にアドバイスし、

    「うらめしや(#゚Д゚)」

    と大声で叫びます。

    のび太は両手で耳を塞いでたから良いものの、

    ジャイアンはモロに耳元で叫ばれた ため、超ビックリした感じで飛び起きます。

    流石にジャイアンらしい好戦的な反応で返しますが、時間はもう深夜です。

    ドラえもんとジャイアンの大声を聞いた母ちゃんがやってきます。

    ジャイアン最大の天敵がやってきた ため、冷静になったジャイアン。

    幽霊がいたと述べると、母ちゃんは「寝ぼけんじゃないよ!!」と一言。

    今はこれで済んだようです。今はね・・・フヒヒ。





    さてさて、調子に乗ったドラえもんは「もっと賑やかにやろう」 と言います。

    棚の上に置いてあったラジカセを爆音で鳴らし始め、

    これを聞いた母ちゃんが再び登場。

    ジャイアンの胸倉を掴み大激怒です。そりゃ深夜に睡眠妨害されたら誰だって怒るでしょ。

    ジャイアンもビックリしたため「俺じゃねぇ!ひとりでに鳴ったんだよ!」 と必死の弁解。

    ラジカセに不信感を抱いたので自分の布団の中にラジカセをしまいます。





    ここでプチ考察。

    @棚の上にラジカセを置いてたけども、万が一地震がきたら危ないのでは?

    Aラジカセの件についてジャイアンも母ちゃんも恐怖感を抱いてないのでは?

    B恨みを晴らす役目はのび太のはずなのに、何故にドラえもんがノリノリなの?

    Cってかさぁ、のび太はジャイアンに何をされて恨みを晴らそうと思ったの?





    僕の見解は最後にまとめましょう。一応こういう目的のあるコンテンツですしね。

    さてさて、ジャイアンに最後の仕返しといわんばかりに、

    掛け布団の上から2人でドスドス踏みつけます。 やり方が少しエグいですね。

    これにはジャイアン、マジギレです。

    いつの間にかバットを装備 し、ブンブン振り回して幽霊を追い出します。

    しかし相当酷く暴れたせいか、部屋が滅茶苦茶になってしまい、

    障子は破れ、物は散乱し、ふすまには穴が開き、

    そしてブチギレ状態の母ちゃん登場。

    ジャイアンに往復ビンタで制裁を加える ということで幽霊の活動は終了です。

    意気揚々帰っていくメガネ少年と自称猫型ロボット。

    そして翌日・・・。






    幽霊に襲われた記憶が残っているジャイアンは、のび太を見つけて殴ろうとします。

    するとのび太は哀れみの表情を浮かべながら「今夜も化けて出よう。」 と一言。

    昨晩の恐怖(※特に母ちゃんにしばかれた恐怖) を思い出したジャイアンは、

    しょんぼりした感じでのび太を見逃し、帰宅します。

    のび太は帰宅後に外出し、道中で漫画を楽しんでいる友人とスネ夫に会います。

    のび太は貸してと頼みますが、スネ夫はいつものように即座に拒否。

    スネ夫「誰がお前なんかに。」

    まぁいつも通りですよね。それにしても相変わらず悪そうな顔ですわ・・・。

    これに怒ったのび太は空き地の土管裏に隠れて「うらめしドロップ」を舐め舐め。

    というかそれ貰ってたんだな。

    こういう道具はのび太に貸したままにしちゃいけないはずなのに。






    さて、幽霊になったメガネ少年は友人とスネ夫のところへ。

    大爆笑するスネ夫と友人。

    まぁ昼間だしのび太だし、とにかく色々と面白いことに変わりありませんな。

    そこへ昨晩酷い目にあわされたばかりのジャイアン登場。

    のび太幽霊をしばき倒すのかと思いきや、

    昨晩痛い目にあわされた経験談を語りだし、スネ夫たちを恐怖に駆り立てます。

    同じ目にあわされちゃたまったもんじゃねぇ。

    そう判断したのか、怯えながらのび太に漫画を提供します。

    というか、

    漫画のために化けて出る幽霊っていったい何なんだろうか。ねぇのび太くん。






    幽霊になることにますます味を占めたのび太は、

    ここで様々な人にご迷惑・・・いや、お世話になりに行くことに。

    まずは出来杉君の部屋へ。

    「宿題終わった?マジで?見せて。呪うわよ。

    みたいな感じで堂々と宿題のコピペを始めます。

    出来杉君は不機嫌そうな顔で見ています。

    というか、早く帰れよクソユーレイという感じです。いや、君は正しい。





    次なる獲物はしずちゃん。

    遊ぼう、と誘っているのび太さんですが、そこは風呂場。しかもしずちゃん入浴中です。

    しずちゃん困り顔です。ドスケベメガネボーイの本領発揮と言ったところでしょうか。

    おいのび太。筆者と立場代われや!

    と言いたいところですが、それだと筆者が社会不適合者の烙印を押されますのでやめます。

    そして帰宅して庭でママに鉢合わせ。

    「フワフワ遊んでばかりいて!!」

    とのび太にお説教。どうやらママは平気なようです。

    たぶん隣にいるドラえもんから事情を説明されたのでしょう。

    説明されなくても怖くは無いと思うんですけども。

    しかし空中散歩も何のその状態ののび太は、悠々と空へ逃げてしまいます。

    これにはママもドラえもんもお怒りモードですね。

    味を占めてしまったら、もうのび太は言うことを聞きません。

    空中で昼寝をし始める自堕落幽霊。おやすみ。





    場面は空き地にいる子供たちの会話場面。

    「恨まれる理由がないのに、好き勝手されちゃたまらんぜよ。」

    という子供たちの嘆きの声が広がっています。これは何とかしなくては。

    すると土管裏で抜け殻状態になっているのび太の本体を発見。

    スネ夫が妙な表情をしながら「あれ?」という感じです。

    するとのび太のポケットからうらめしドロップを発見。

    試しに飴を舐めてみる。

    するとスネ夫の本体と意識が分離して幽霊状態に。

    スネ夫は「これがユーレイの正体か!!」と状況を察します。

    ついでにジャイアンにも飴を舐めさせ・・・さぁ本日のクライマックスです。






    最後のコマで、空中鬼ごっこを繰り広げるのび太、スネ夫、ジャイアンの3人。

    もちろん追われるのはのび太。

    追うジャイアンはいつの間にか使い慣れたバットを装備しています。

    実体を持たない幽霊をバットでぶん殴ることは出来ないと思うのですが、

    某RPGとかだと棒でユーレイ殴れますから問題ないのでしょう。

    さてさて、幽霊という自分だけの特権を失ったのび太は逃げるしか道はありません。

    捕まればボコボコにされて成仏させられてしまいます。

    (※たぶん成仏はしません。たぶん。)

    怯え顔ののび太、怒り顔のスネ夫とジャイアン、呆れ顔のドラえもん。

    最後にのび太は助かったのか、それとも成仏させられてしまったのか。

    それは読者の心の中で解決させてください。







    ということで今回のお話はおしまいです。

    現代では古臭い存在となった『幽霊』や、「うらめしや」という言葉ですが、

    この作品は恐怖というイメージをコミカルな形で表現しており、

    内容にもユーモアが散りばめられているので非常に読みやすい話といえます。

    さてさて、そろそろ中盤くらいで問題提起した内容について答えてみましょう。







    @棚の上にラジカセを置いてたけども、万が一地震がきたら危ないのでは?



    ごもっともです。特に2011年3月11日で東日本大震災が発生したので気をつけるべきです。

    ただ一応補足しますと、ジャイアンの枕の位置は、棚とは逆の方向にあります。

    なので余程ダイナミックにラジカセが飛んでこない限り、頭部へのダメージはないかもしれません。

    まぁ足元に落ちても危ないことに変わりないので、それは剛田家に注意を促しておくべきでしょう。







    Aラジカセの件についてジャイアンも母ちゃんも恐怖感を抱いてないのでは?



    幽霊のドラえもんが爆音で鳴らしたラジカセを、自動的に鳴ったと判断した剛田家2人ですが、

    それってかなり怖い現象なのではないかと思うわけですよ。

    しかしながらジャイアンは母ちゃんに胸倉捕まれてる時だけ怯えた表情をしており、

    次のコマではラジカセを布団に入れるだけで解決させてしまっています。

    これはラジカセが自動的に鳴った恐怖よりも、

    その後の母ちゃんへの恐怖が勝ってしまったことが原因かと思われます。

    ジャイアンは何よりも母ちゃんを恐怖の対象にしているので、これは信憑性があるのでは?







    B恨みを晴らす役目はのび太のはずなのに、何故にドラえもんがノリノリなの?



    要するにデモンストレーションという役割をドラえもんが担っているためでしょう。

    さらに言えば、のび太は単独で仕返しする事に大失敗している点もあるかと思います。

    仕返しを成功させるためにはユーレイドロップの効果を把握しているドラえもんの助けは必要です。

    ということで、ノリノリのドラえもんは、のび太に道具を用いての仕返しのやり方を教えているに過ぎません。

    また、のび太は布団をバシバシしている時にしっかり参加しています。

    恐らくのび太は、ジャイアンが困っている顔を見ただけで満足したのでは?







    Cってかさぁ、のび太はジャイアンに何をされて恨みを晴らそうと思ったの?



    (´・ω・`)知らんがな

    まぁのび太は結構大袈裟な表現をすることでも有名ではあるので、

    それを踏まえて考えると、いつものようにジャイアンに殴られたか物を奪われたのでしょう。

    筆者としては、暴言を吐かれたという見解も捨てがたいところですが、

    正直言って、どれも不正解の可能性があるところが難しいのです。

    殴られたにしては、どこにも傷を負った描写がありません。

    物を奪われたにしても、仕返しの後に奪われた道具を持っていません。

    暴言に関しては、ジャイアンがそれで済ますとも思えないので・・・。

    要するに何かされたんだとは思いますが、これを解明するのに手がかりが少ないのです。

    だから(゚听)シラネ






    まぁ、そういうことです。(どういうことだろう。)

    この話を読むと、幽霊は気楽な存在であると思います。

    しかし本当に死んでしまったらそれまでと筆者は思ってますので、

    天寿を全うするまでは、

    幽霊になろうとは流石に思いませんけどもね。


     

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