2011年5月のある日。
ドラえもんは何故まるいのだろうと真剣に悩みました。
人生の貴重な時間をこう使うのは如何でしょ。ハルジオンです。
さて、かなり時間は空いたことですっかりドラえもんと疎遠になっていましたが、
更新再開ということで27巻より『しあわせトランプの恐怖』をお送りします。
題名が既に怖いのですが、話の内容そのものはまぁコミカルです。
いつもの今北産業コーナーで解説します。
しあわせトランプによりのび太の願いが叶うが・・・。
しあわせトランプを子供たちが使いまくりのび太が困る。
トランプを窃盗され、ハッピーエンド。
なにこの意味不明な三行解説。
まぁ難しいことは考えずにさっさと本編を始めちゃいましょう。
場面はのび太の部屋。のび太が帰宅すると謎のトランプを発見します。
のび太はそれを拾い上げながら、
「しずちゃんとババぬきしたら楽しいだろうな。」
と言います。その願いは次のコマで唐突に叶うことになります。
しずちゃん登場。
のび太は願いが叶ったことにビックリ。しずちゃん何のことかさっぱりな表情。
さて、しずちゃんと念願のババ抜きをしましてのび太がババを残して負けます。
しかしここで妙なことが起こります。
普通、ババ抜きの勝敗はジョーカーが残った方が負けであり、
勝者は全てのカードを揃えて消化しているはずなのです。
しかしこの場面では、
何故か勝者であるはずのしずちゃんの手元にはダイヤのエースが残っているのです。
捜索してもスペードのエースは見当たりません。
さっきはあったのに、ですよ。
(※まさかこれが終わりの始まりだとは誰も想像していなかった・・・。)
しずちゃんが帰宅し、次のコマでドラえもんの驚愕面がドアップ!
「そ、それは!『しあわせトランプ』だぞ。」
と言いながら大慌てで謎のダンスをしています。
ここでドラえもんがこの道具の解説をしますので説明しておきましょう。
しあわせトランプとは、
いづれかのカードを1枚消化するかわりに、
持ち主の望みを何でも自動的にかなえてくれるというものです。
ジョーカーを除けば52枚。
52枚すべてを使い切った時点でジョーカーが残りますが、
その時の持ち主には、それまでの埋め合わせとして、
恐ろしい災難が雪崩のように降りかかってくるという、
たいへん恐ろしい道具なのです。
それを聞いたのび太は顔色を悪くして、
・⌒ヾ(
゚听)ポイッ
としますが、トランプはのび太のポケットにサッと戻ってしまいます。
ドラえもん曰く、
捨てても持ち主のところへ戻ってくるとのこと。
さらに1度でも使えば、最後に受け取った人が持ち主になるということで、
本来の持ち主であるドラえもんは無罪放免状態になります。
のび太は何とかドラえもんにトランプを貰って欲しいと追い掛け回しますが、
ドラえもんも
「いやだよう。そんなおっかないもの。」
と全力で拒否しながら逃げ回ります。
まぁおっかないのは十分わかったんですけど、
そんな物騒なものを部屋に放置して出かけるなよ!>ドラえもん
まぁこれは毎度のことなので今更言っても・・・ですがね。
(※ドラえもんは道具を平然と放置して問題を起こすきっかけをよく作ります。)
すると、ママが激怒しながらのび太の部屋に向かってきます。
どうやら成績が悪かったことを先生にまた注意されて説教をするようです。
さて、ママは階段を駆け上がってきているぞ!のび太、絶体絶命!
のび太は条件反射のように押入れに逃げ込みますが、
次の瞬間、ママ宛に電話がかかってきまして、さっきの怒りはどこへやら。
ママは友達と楽しくおしゃべりタイムに入りました。
この間にのび太、自宅から脱出。ついでにドラえもんもやってきます。
さて、勘の良い読者の方々なら分かったのではないでしょうか。
逃げたのび太の本心は
【ママの説教タイムを何とか回避したい】ということ。
それがあの形で叶った。つまり・・・
カードが1枚減ってますよのび太さん(゚∀゚;)
この道具の特徴として、
直接カードに望みを言わなくても、願いが叶うシステムがあります。
まぁ手間も省けるし便利なところといえるかもしれませんが、
ドラえもんが「だから怖いんだよ。」と言うとおり、
知らないうちに願いが叶っていて気付いたらカードが大量に減っていた
という危険な状況になりかねないわけですね。
だから道具を放置するなと(ry>ドラえもん。
さぁ困りました。貰い手のあてもなく、のび太とドラえもんは空き地でうなだれます。
そこへ狙ったかのようにスネ夫登場。
「どうした、相変わらずしょぼくれてるな。(゚皿゚*)」
と、いつものスネ夫らしい嫌味を忘れません。
するとのび太は、しあわせトランプのせいで困ってることを打ち明けます。
するとスネ夫「僕にくれよ。」と予想外の発言です。
これにはのびドラびっくり。解放されて喜びますが、
スネ夫もスネ夫で満足げな表情を浮かべながら持って行きます。
何の不安も無い表情のスネ夫ですが、
望みが叶えば後は押し付ければいいという考えがあるようですね。
これはスネ夫の方が正しいような気もします。
だって、51枚使って誰かにパスすれば、道具の恩恵を最大限に受けられますもん。
まぁタイミングを失ったらアウトですけどね。
さてスネちゃま。家に着くなりパリに行きたいと望みを言い始めます。
「マロニエの並木をそぞろ歩きながら、詩を作るんだ。」
と具体的なプランまで立てているようです。
どこのポエマーだよお前。
すると早速トランプの効果が発動します。
パパがパリに出張することになって、春休みを利用してスネ夫も連れて行ってもらえることに。
スネ夫はトランプが1枚減っていることを確認し、効果のほどを知ります。
すると何を思ったか、そのトランプをジャイアンに譲ろうとします。
しあわせトランプの説明をするとジャイアンが、
「そんなおっそろしいものを、よくもおれに。」
と大激怒してスネ夫をひっくり返してしまいますが、
スネ夫は、まだ50枚もあるから望みを叶えてしまって誰かに渡せばいいと助言します。
やはりスネ夫はこういう面ではのび太以上に機転が利くのが長所ですね。
狡猾な中身は別として・・・。
ジャイアンはその説明を聞いて上機嫌でトランプを貰います。
ジャイアンの望みはかなりの数にのぼることが次のコマで分かります。
野球のユニホーム。
コンピューターゲーム。
今川焼きを山ほど。
松本伊代のブロマイド。
ほか。
というオープンな欲張り。流石はジャイアンと言えましょう。
山ほど今川焼き食べたら一生食べたくなくなるほど飽きるとは思うけど。
そしてイマえもん誕生フラグが立ちます。
しかしジャイアンもリスクを抱える身になったことで冷静です。
「しかし!!カードを使いすぎると後が怖い。要するに、金がありゃいいんだ。」
という、実に懸命な結論にいたります。
確かに上記で挙げたジャイアンの望みは全てお金で買うことが可能ですからね。
するとジャイアンの部屋に向かってママ参上!
大慌てで部屋に入ってきまして、
交番に届けた1等当選の宝くじの持ち主が現れず、貰える事に!
換金すれば多額の収入が剛田家のものになります。
換金という手間を挿入するところが藤子先生らしいですね。
それにしても疑問なんですけど、
ジャイアンの最初のつぶやきは願いにカウントされないのでしょうか。
だって家の前で欲しいもの最低4つは言ってますもん。
トランプ仕事しろ!
長いので次回に続く・・・。