透視シールで大ピンチ(2)

 

 

 

 

 

 

 

 

この話は読んでいると別段長いわけでもないのですが、

どうもテキスト化すると説明が必要になってしまいますので長く感じてしまいますね。

そこで後編のスタートです。

前回は、透視シールを使ってのび太が出来杉君の宿題を丸写しするという、

まぁ別に良いんじゃない?って感じのところで終わりましたが、

なにやら見つけてしまったようですよ。この後の展開は果たして。

 

 

 

 

 

 

 

のび太が出来杉君のノートに片っ端から透視シールを貼ったのですが、

その中に交換日記なるものがありました。

のび太さんが本文を読むと大声で『交換日記!』と叫びましたが、

その時の表情がまさしくコレでした → (゚Д゚;)

いったいこのノートにはどんな事が書いてあるのか。

 

 

 

しずちゃん編

 

出来杉さん、とってもおもしろいことがあったのよ。

パパが大あくびした口の中へカナブンがとびこんで大さわぎ。

口を開けたまま家中かけまわ…

 

 

 

ふ〜む、交換の対象が出来杉君だけなのに、

冒頭で出来杉さんと記している意味があまりよく分かりません。

そして、出来杉君との交換日記を充実させようとしたのでしょうけど、

ネタに起用されたパパが不憫でなりません。

ハルジオンさんの口にカナブンがやってきたら失神、あるいは失禁確実です。

 

 

 

 

 

さて、もっと読んでみましょう。ここからはのび太の音読した内容の一部です。

 

しずちゃん編

ピアノの発表会が近いのでレッスンがたいへんなの。

きょうは、のび太さんが宿題をききにきて練習できませんでした。

好きなものはおふろです。

 

 

 

出来杉君編

練習の邪魔になるようなら、うちへよこしなさい。教えます。

でも、のび太くんが自分でやるのがいちばんいいんだけど。

 

 

 

 

しずちゃんの好きなものは何?という出来杉君からの質問の回答がおふろなのですが、

もっと他に書くべきものあるでしょ。

まぁ風呂好きなのは原作を見れば重々分かってはいますけど、心が廃れてるハルジオンさんからすれば、

誘っているように見えるので困ってしまいます。

で、二人だけの世界でのび太さん登場の流れ。

しかも、のび太さんの情けなさを堂々と公開しています。

これにのび太さんは激怒します。

 

「なんだ、なんだ!!二人してぼくのことばかにして!!」

 

 

 

まぁ事実なので僕から擁護できません。

あまりにも衝撃が強かったのか、日記が映っている透視台に落書きをしてしまいました。

落書きに書いたものは、得体の知れない卵のキャラ。

バカ・マヌケ・あほ・ピーマンという文字。

 

 

ここでピーマンと書くボキャブラリーを忘れないのび太が微笑ましいです。

さて、交換日記を交換する二人の背後でベロベロバーしてるのび太。

見方によってはお茶目にも見えなくは無いです。

 

 

 

さて日記を受け取ったしずちゃんですが、

「まあ、ひどい!!」

と大声を発し、日記を捨てて泣きながら帰ってしまいます。

どうした事だと出来杉君が日記を確認すると、

のび太が透視台に書いた落書きが書かれていたのです。

のび太はのび太で透視台に書き込みすると反映されることを知るわけですが、

この時にしずちゃんに誤解された出来杉君が非常にかわいそうです。

誤解された出来杉君は学校にてしずちゃんに

「しずかくん、神に誓ってこの落書きは僕じゃない。」

と弁解して誤解を解きますが、ここからのび太がピンチを迎えます。

のび太さんが書いたという事はまだばれてないのですが、

犯人を特定すると出来杉君は宣言します。

この特定手段というのが『筆跡鑑定』なのです。

 

 

 

要するに、落書きの下手くそ加減を参考に、

年賀状を調べて該当者を洗い出すという事を出来杉君がやろうと言ったのです。

こうなればのび太さんが犯人だったと知られてしまいます。

ピーマンと書いたことを一生後悔することでしょう。

 

 

 

阻止すべく出来杉君のカバンからノートを取り上げようと試みますが、

隙は無く、結局は作戦失敗に終わってしまいます。

しずちゃんも出来杉君も、落書きされた事と盗み読みされた事の双方で怒り心頭の様子で、

二人で出来杉君の家に入っていきます。

のび太の運命や如何に!?

 

 

 

 

すると、ノートには落書きはおろかその痕跡すら残っていない。

つまり、交換日記からのび太の落書きがキレイさっぱり無くなっていたのです。

これにはのび太さんも『???』という状況です。

 

 

 

自分の家に帰るとドラえもんが、

「透視台に落書きなんかして!消すのに苦労したぞ!」

とご立腹でございました。

透視台に落書きすればそれが反映され、消せば痕跡すら消滅するというものだったようです。

その機能は必要なんでしょうか?

ともあれ、このドラえもんの消去作業によりのび太は九死に一生を得たのです。

 

 

この一連の流れに流石ののび太も懲りた様子で、

ドラえもんが「二度と貸さないからな!」と通告したのに対し、

「僕も二度と見たくない…」と頭を抱えてしまいました。

これでこのお話はオシマイです。

 

 

 

 

秘密を知る術は様々あります。

でも知っておくべき秘密知らないほうが良い秘密の両方がこの世にはあります。

隠された悪事や危険な物事を暴くことは必要ですが、

ドロドロした人間関係などは時には知らないほうが身のためだったりするのです。

今回の話でのび太は、自分にとって都合の悪い秘密と思ったのでしょうが、

これは彼自身、知らないままだった方が良かったでしょうね。

 

 

秘密や隠し事に踏み込むと思わぬ災いに巻き込まれる。

その教訓にも成りえてるのではないでしょうかね。

おやおや、僕らしくないまとめ方だ。

 

 

 

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