わすれろ草 |
太陽光が苦手な僕としては夏という季節ほどうっとおしいと思うものはあまりありません。
そして寒さが苦手な僕としては冬ほど嫌らしい季節はありません。
ず〜っと秋のままで良いのに。ハルジオンです。
さて、今回もコミックス9巻の内容からお送りしましょう。
『わすれろ草』という、タイトル名に道具名が用いられた話なのですが、
この話自体はそこそこ短い内容になっています。
読みやすいという以前に、
爆笑要素もふんだんに盛り込まれている話ですので、
心して読んでいただけると良いですね。
恒例となりました三行で分かる内容説明をしますと、
ジャイアンとスネ夫を怒らせたのび太が、
わすれろ草を用いて難を逃れますが、スネ夫にそれを取られて、
悪事を働いたスネ夫が最後はお漏らしをするというものです。
もう恒例となったのですから、
そろそろこの説明にも慣れて欲しいところですね。では本編いってみよう!
落書きの内容は、スネ夫とジャイアンの悪口みたいなものです。
現代でやったら名誉毀損で留置所行きです。
というか、
その壁面って家の外壁ブロック(塀)じゃないのでしょうか?
それだとしたら、
また別の罪で訴えられますよ。
さて、そんな姿を本人達に見つかってしまいました。
もちろん家まで追いかけられて外で待ち伏せされます。
コレに関しては、逃げたのび太が100%悪いです。
さぁ、バッドタイミングでママに買い物を頼まれてしまいました。
外を覗くとジャイアンとスネ夫が待ち受けています。
流石に死ぬ事を恐れたのび太は、
「と、とんでもない!」
と、タコがラリッたような表情でママから逃げて自分の部屋へ。
この態度にママはお怒りのご様子です。
ドラえもんにジャイアンとスネ夫が待ち伏せしてると告げるのび太。
ドラ「へぇ、ジャイアンとスネ夫が。」
のび「きっと、待ち伏せしてるよ。」
だからお前が悪いからそうなったんだって!
この2人の状況把握能力に若干の恐怖を感じますが、
そこはのび太の味方であるドラえもん。
道具を取り出します。
取り出したるは今回の道具である
「わすれろ草」です。
最初に説明しておきますと、
この草の匂いを嗅いだ人は、自分が何をしようとしたのか忘れてしまうのです。
つまり危機を乗り越えられる道具なのです。
コレは心強いぜ!
取り出していつものように説明に入ろうとするドラえもん。
ドラ「これは・・・」
言った瞬間、匂いを嗅いでしまうドラえもん。
ポワ〜ンという効果音と共に、全てを忘れた表情になってしまいました。
焦るのび太。
しかしドラえもんはど忘れ状態なので説明すら出来なくなってしまいました。
そこへ狙ったかのように入ってきたのはママです。
おつかいに行けとのび太の耳をギュッとして、後襟を引っ張ってのび太を連れて行ってしまいます。
ドラえもんに助けを請うのび太。
しかしドラえもんは何もかも忘れた状態。
「きみだれ?」
「ぼくはだれでしょう。」
「どうしてここにいるのかな。」
・゚・(つД`)・゚・ドラえもん・・・
ドラえもん
−完−
いやいやいやいやいや!
終わりませんからね。
のび太が外を見るとまだあの2人がいます。
どうやらのび太への恨みは強いようです。
そりゃ公衆の面前であんなん描かれたら怒りますよ。
僕なら玄関前にまきびし撒きますね。
そして中にはママ。
もはや四面楚歌状態ののび太さん。
決断の時間は迫っています・・・。
のび太の部屋では、
使い物にならなかったドラえもんがやっと正気を取り戻しました。
急いで玄関へ行って、ママにわすれろ草を嗅がせます。
ママ「わたしは何をするつもりだったのかしら?」
ドラ「おつかいに行くとこでしょ。」
ママ「そうだったわ。」
見事な誘導です。
この草の上手な使い方です。
さぁ、今度は外に居るジャイアンとスネ夫に嗅がせなくてはいけません。
このまま時間の経過を待ってもダメです。
この恨みを考えると、深夜3時まで張り込みしそうですからね。
ドラえもんがのび太に、嗅がせるよう言いますが、
のび太は勇気が出ないのか、怖いといって拒絶します。
ドラ「いくじなし!(゚Д゚#)」
ストレートに怒りを露にしますが、
ドラえもんは道具の効力をよく知ってるのでしょう。
堂々とジャイアンとスネ夫に近づきます。
ジャイアンは「代わりに殴られにきたか。」と容赦しない構えです。
ジャイアンが腕を振り上げた瞬間、
わすれろ草を嗅がせるドラえもん。
ジャイアン「おれ、なにをやってんだっけ?」
ドラ「スネ夫を殴るんだろ。」
ジャイアンに顔面をストレートで殴られるスネ夫。
正直、このやり取りを見るとスネ夫が実に悲惨な描かれ方をしています。
気の毒に・・・悪いのはのび太なのにね。
玄関前の暴行を前にしてドラえもんも得意気に「ね。」なんて言ってるなよ。
殴られたスネ夫はジャイアンにのび太が描いた壁画を見せて記憶を取り戻させます。
ジャイアンも思い出した表情をして、スネ夫と共にのび太を殴りにいきます。
のび太ピンチ!
すると上手い具合にのび太の持ったわすれろ草がジャイアンの鼻付近へ。
するとジャイアン再び記憶喪失状態に。
スネ夫がすかさず「のび太を殴るの!」と言いますが、
当の本人がのび太の姿を忘れてしまってるようで、
「どっちがのび太だっけ?」という発言をするあたり、
やっぱり物語は都合良いよなぁと思ってしまいます。
思い出しましょう。
さっきのシーンではスネ夫を殴る命令でスネ夫を殴ってたじゃないですか。
今回はのび太を殴る命令ですんなりのび太を殴ってないという変な現象です。
これは恐らく、わすれろ草の匂いを嗅いだ勢いや吸い込んだ空気の量によって、症状が変化する
のではないかと予想されます。
最初より多くの空気を吸い込んだジャイアンはわすれろ草の効果を最大限に受けてしまったのです。
はい、解決。
さて、スネ夫くんはジャイアンの記憶喪失っぷりに唖然の表情ですが、
冷静にのび太がスネ夫を指差して「そっち」と言ったため、
スネ夫(ジャイアンの中ではのび太)がまたしてもボコられます。
ここまでくると流石にスネ夫が可哀想ですが、スネ夫もただでは転びません。
のび太からすかさず道具を奪うとそっからは私利私欲の魔物状態になります。
要するにいつもののび太と一緒です。
のび太に草の匂いを嗅がせたスネ夫はまずしずちゃんに遭遇します。
遭遇するなりスネ夫は心当たりがあったせいか、
「あ!まずい。」
と言ってしずちゃんに匂いを嗅がせます。
どうやらしずちゃんから10円を借りたそうで、その催促をされそうだったようです。
このままとぼけるだけならまだ良いのですが、
しずちゃんが「何を言いかけてたのかしら・・・。」と言うなり、
「僕が貸した10円返すって。」
という情報の捏造を悪意の無い顔で言い、しずちゃんから10円を獲得します。
そして空き地の土管で漫画を読んでる男の子にも匂いを嗅がせ、
「これ、僕の漫画だよ。」
と、勝手に友達から所有権を強奪してしまいます。
狡猾なスネ夫らしい行動ではありますが、悪いことは言わない。
友達なくすぞ(・∀・#)
さて、場面は変わってのび太。
家の前で「僕の家はどこだっけ。」とウロウロしてるのをドラえもんに見つかります。
この時のドラえもんの表情たるや、
ネズミにドラ焼きを食べられたかのような驚きの表情です。
というか、わすれろ草の影響引きずりすぎだろ>のび太。
ドラえもんも見かねて
「しっかりしろよ。誰に取られたの。」と心配しますが、
しっかり頭に噴火マークが書かれています。ひょっとして怒ってる?(当然です。)
場面はスネ夫に戻りますが、ここでスネ夫に尿意発生。
急いで帰らなくてはいけないほどピンチらしいですが、
便意と違って尿意はしっかり前兆がジワジワあるはずなので、
夢中になりすぎだったのではないかと思われます。
ところで、さっき所有権を強奪した漫画が手に持ってないのですが、
どうしたんだ漫画は。
さて、いよいよ長くなりましたがクライマックスです。
スネ夫は急ぐあまり、転んでしまいます。
その際に手に持っているわすれろ草の匂いを嗅いでしまい、
自分が何故急いでいたのかを忘れてしまいました。
そこへタイミング良くドラえもん参上。
スネ夫からわすれろ草を奪還しますが、
そのドラえもんにスネ夫が一言、ドラえもんが返答。
スネ夫
「何をしてたんだっけ。知らないか?」
ドラえもん
「知るもんか。」
簡潔明瞭な質問と解答です。ドラえもんの無表情ぶりも評点高いです。
スネ夫は大事な事で急いでいた…というところまで来ましたが、
時間という物は残酷です。
スネ夫さん、尿意の臨界点突破により道路でズボンのままお漏らしです。
GAME OVER
ご丁寧にもドラえもんだけでなく、
のび太、しずちゃんもスネ夫の大惨事を目撃してるのです。
野次馬かお前ら>のび・しず。
これでわすれろ草は終わりなのですが、
この話はとにもかくにも、
わすれろ草のダメな使用法しか紹介されてない気がするのです。
そもそもジャイアンとスネ夫がのび太に対して怒ったのだって、
元はのび太があんな事したからですし、
スネ夫が使ったら余計ろくな事じゃなくなったわけですしね。
最も効果的な使い方はこうかもしれません。
女「もう・・・別れよ。」
↓
男がわすれろ草を女に嗅がせる
↓
女「あれ?私なんて言おうとしたのかしら?」
男「結婚しようって。」
とかどうッスかね。
どうッスかねじゃねーよ!>ハルジオンさん。
(゚皿゚#)