浦島太郎

 

 

 

 

 

 

さて、日本の昔話に戻りましょう。

記念すべき第一回は、最もポピュラーな桃太郎をピックアップしましたが

今回はそれに次ぐ知名度を誇る浦島太郎さんです。

 

 

 

再三言いますが、知らない人がほとんどだと思いますので説明しますと

浦島太郎が亀を助けてお礼に竜宮城へ連れて行ってもらい、

凄いおもてなしをされた挙句にジジイになるという

善人は損をするという教訓を教えてくれる内容です。

 

 

 

ただしコレも昔話という事で創作されたものでして

やはり現実味が薄いんです。

ですから初心に戻って現実味のある内容へと解釈させてみましょう。

 

 

 

 

 

 

まずはこんな始まりですね。

 

 

『昔々浦島太郎という青年がおった。』

 

 

 

もっともシンプルな始まりです。

ここは至極どうでもいい記述なので全く触れません。

 

 

 

 

『ある日、浦島太郎が海岸を歩いていると、子ども達にいじめられている亀を発見した。』

 

 

 

ここからが皆さんご存知の本編です。

海岸に居るという事は、この亀は恐らく海亀であると想像できます。

ガメラではないようですね。

それにしてもココで早速疑問です。何故亀は子供達に虐められているのでしょうか。

何か理由があるのか、はたまた子供の遊びなのか記述が無いので断定できません。

 

 

 

後者であるならば、さっさと少年裁判所へ連れて行きたい気もするのですが

現実的な観点を用いれば、虐められている方にも何かしらの理由が存在する可能性があります。

亀が子供達の気に障る様なことをしてしまったのかもしれません。

 

 

 

例えば、子供達が買ったガリガリ君を奪って食べたとかです。

この時代にガリガリ君が存在していたのかという疑問は勝手ながら黙殺します。あくまで例です。

ですがココは現実性を重んじるため、

釣り糸を食べたという事にしましょう。

正直、亀の方が色々と心配です。

 

 

 

『浦島は亀を助けてあげた。』

 

 

 

ココで子供の魔の手から亀を救出するわけですが、

子供をどうやって撃退したのでしょうか。

おそらくは口でなだめて納得させたというのが一番ですが

暴力的な子供です。そう簡単には従うとは思えません。

なので、ここでは浦島と子供達によるバトルが展開されたと考えましょう。

浦島太郎は釣竿を持ってる設定ですので

とりあえずペシペシして撃退したと思います。

 

いいじゃん。その方が現実味があるでしょ?

 

 

 

 

 

 

 

『亀は「助けてもらったお礼に竜宮城へ連れて行ってあげましょう」と言いました。』

 

 

 

この破壊された話を見てきた人は、

亀が人と話すことに全く違和感を感じない不思議に陥ってると思います。

しかし亀が人間の言葉を話すのは現実としてはおかしい。

もう少しだけ妥協してみることにするとして、

浦島は亀語が理解できる青年だとしておきましょう。

さぁ竜宮城へ出発だ!

 

 

 

『浦島太郎は亀に乗って竜宮城へと行きました。』

 

 

 

さぁまたまた現実的な観点を用いて考えてみましょう。

設定上、竜宮城は海の中にあることになっています。

つまり浦島太郎は海の中で長時間、亀の上です。

酸素の確保は一体どうなってるのでしょうか。

 

誰もが持った疑問だと思いますが、これはかなり難解なものです。

浦島太郎は実は魚類だったというとんでもない結論で済ましてしまうと

陸上での生活に関する疑問が浮上してしまいます。

 

かと言って、浦島太郎にはえらがあったという結論も

陸で生活する人間の世界において、七不思議の筆頭になる可能性もあります。

 

穏便に済ましたい疑問ですが、これはつまり

酸素ボンベを装着していた

という結論以外に現実性が出せないと思います。

ちなみに酸素ボンベの重さはそれなりにあるので亀はちょっと大変ですね。

 

 

 

『竜宮城に着くとそこにはそれはそれは美しい乙姫様がいました。』

 

 

 

さぁお待ちかねの山場コーナーに来ました。

この乙姫様には非常に多くの謎があります。

まず、海中生活をしてる面です。設定上は人間の姿をしてると想像できます。

この乙姫様も酸素ボンベで生活してるのでしょうか。

毎日の陸への買出しの際に、酸素の補給も適度にしてるという可能性の低い結論もできますが、

陸への買出しの時点で夢も希望も無いのでこれは無しだとします。

 

すると乙姫様の正体は

人間の姿をしたドルフィンだったという仰天の事実となります。

ほら。ドルフィンって一応、哺乳類じゃないですか。

 

ドルフィンだってそれなりの整形と化粧で人間になれるんじゃないっすかね。

もう夢も希望も考えてる余地じゃなくなりました。

そして亀や多くの魚介類を従えている最高責任者ですから、海の生物である前提も必要です。

もちろん乙姫様も亀語は堪能でしょう。

 

 

 

『浦島太郎は、鯛や平目の舞い踊りを見たり豪勢なもてなしに大満足です。』

 

 

 

鯛と平目が生き生きと踊ってる姿・・・想像の範囲外だと思います。

おそらくこういう光景は、コイツらを吊り上げた後のビチビチ跳ねてるものだと思います。

う・・・美しいのか!?

まぁそれは良いとして満足の浦島。亀を助けただけで恩人ですね。

 

 

 

『乙姫様は浦島太郎が帰る際に玉手箱を渡しました。』

 

 

 

これが俗に言うパンドラの箱ってやつです。

この後の展開は皆さんもご存知の通りで、明らかにもうアレです。

それではクライマックスいってみよう!

 

 

 

『浦島が玉手箱を開けると、白い煙がもくもく出てきて、浦島は御爺さんになってしまいました。』

 

 

 

あ〜ぁ。

ここでは乙姫様の心理を計りかねますが、

とんでもないものを仕掛けてくれた感がデカイです。

まぁ裏設定でこういう話を聞いたことがあります。

 

浦島太郎が陸に戻ってきた時、そこは浦島が居た時代から100年以上が経過していた。

という設定です。

 

 

 

それにしたってジジイにする必要性はどこにあったのでしょうか。

浦島太郎にとっては非常に短い人生と早すぎる老後です。

年金すら払ってないのでどうすることもできないでしょう。

可哀想な浦島太郎御爺さん。

 

そしてまた違った結末にはこういうのもあります。

 

 

 

『煙によって鶴の姿に変わった浦島太郎はどこかに飛び去っていった。』

 

 

 

ちょいと良い話だったみたいな展開に見えると思いますが、

確実に浦島太郎の意思とは関係ないオチです。

鶴になったから良かったねというオチは、

青海苔が歯に付着して良かったねと同等です。

何もよくねぇよ!

 

 

 

そしてもっと酷いオチが存在するようで

『おじいさんになった浦島太郎はその瞬間息絶えてしまった。

というものすらある始末で

作者に小一時間説教したくなる内容です。

どんだけ怖い話になってるんだよ。

 

 

 

そもそも玉手箱から煙が出るのもあまり現実的ではないですね。

ドライアイスが入っていたという結論では、

変身することもありませんし、

単なる乙姫の嫌がらせ行為です。

魔力によるものだと言わざるおえません。現実的解釈は非常に困難でしょう。

 

 

 

 

 

というわけで、この浦島太郎というお話から学べる事は2つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

善人は損をする

 

 

 

 

恩を仇で返す

 

 

 

 

 

 

 

うわ、何か訴えられそうだな。

 

 

 

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